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コラム

ChatGPT・Claude・Gemini・Copilot の選び方と、契約で確かめること

この記事の要点

文章の下書きなら、ChatGPT・Claude・Gemini・Copilot のどれでもできます。差が出るのは、今使っている Google や Microsoft の環境とつながるか、入力が学習に使われない契約にできるか、料金、社員の使いやすさ、日本語の質です。入力の扱いは、同じ AI でも個人向けと法人向けの契約で違うので、契約の前に提供元の説明で確かめます。

文章の下書きや要約なら、ChatGPT・Claude・Gemini・Copilot のどれでもできます。仕事で使う 1 つを選ぶときに差が出るのは、今使っている環境とのつながりと、入力したものの扱いを決める契約です。

2026 年 6 月、1 人で仕事をしているコーチの方に向けて、AI の入門の資料を作りました。その中で 4 つの道具を並べ、「どれも文章生成は得意、差は連携先と料金」とまとめています。会社で使うなら、これに契約の確かめが加わります。

4 つの道具と、なじみやすい環境

道具 提供元 なじみやすい環境
ChatGPT OpenAI ブラウザやアプリで単体で使う。ほかのソフトとは API でつなぐ
Claude Anthropic ブラウザやアプリで単体で使う。Claude Code を使えば手元のファイルを直接扱える
Gemini Google Gmail や Google ドキュメントなど、Google の仕事の道具
Copilot Microsoft Word・Excel・Teams など、Microsoft 365

社内のメールと文書がすでに Google か Microsoft のどちらかにそろっているなら、そちらの AI から試すのが近道です。社員が新しい画面を覚えずに済み、社内の文書を探す・まとめる作業にもつなげやすいからです。

選ぶときに見る 5 つの点

コーチの方向けの資料では、選ぶ基準を 5 つに絞りました。会社で選ぶときも、同じ 5 つで足ります。

見る点 確かめること
今の環境とのつながり 社内のメール・文書・予定表と同じ会社の道具か。つなげるとき、どこまで AI に読ませるかを選べるか
入力の扱い 入力した内容が学習に使われない契約や設定にできるか
料金 1 人あたりの月額か、使った量に応じた料金か。人数の増減に合わせて変えられるか
社員の使いやすさ 社員が普段使う画面(ブラウザ・アプリ・スマートフォン)で使えるか
日本語の質 自社の文書の言い回しで、下書きがそのまま読めるか。実際の文書を 1 つ書かせて比べる

日本語の質は、評判を読んでも分かりません。自社の実際のお礼のメールや報告書を、同じ指示で 1 本ずつ書かせ、人が直す量を比べます。

入力が学習に使われるかは、同じ AI でも契約で違います

提供元が公式に説明している内容です。

提供元 個人向けの契約 法人向けの契約・API
Anthropic(Claude) Free・Pro・Max は、入力を学習に使うかどうかを利用者が選ぶ。2025 年 8 月 28 日に発表され、10 月 8 日以降は選ばないと使い続けられない。使ってよいと選んだ場合、データの保存期間は 5 年 法人向けの契約(Claude for Work など)と API は、この変更の対象外
OpenAI(ChatGPT) 設定の場所と中身は、提供元の説明で確かめる API に送ったデータは、2023 年 3 月 1 日以降、利用者が自分で選ばない限り学習に使わない
Microsoft(Copilot) 提供元の説明で確かめる Microsoft 365 Copilot では、プロンプトと応答、社内のデータは、基礎の大規模言語モデルの学習に使わない
Google(Gemini) Gemini アプリでは、人のレビュアーが集めたデータの一部を見ることがある。見られたくない機密情報は入力しないよう案内している Google Workspace の契約での扱いは、提供元の説明で確かめる

同じ Claude でも、社員が個人で Pro を契約して使うのと、会社が法人向けの契約で使うのとでは、入力の扱いが変わります。「Claude なら大丈夫」「ChatGPT は危ない」と、道具の名前だけでは決められません。契約の種類と、その契約の設定を見て決めます。

提供元の説明は変わることがあります。契約する前と、年に 1 回の見直しのときに、提供元のページを開き直して確かめます。

契約の前に確かめること

AI を会社で契約する前に確かめること
  • 会社の名義の契約か、社員個人の契約か
  • 入力を学習に使う設定になっていないか。設定を変えられるのは誰か
  • 社員が辞めるとき、アカウントと会話の記録を会社が引き取れるか
  • 料金の払い方(月払い・年払い)と、人数を増やす・減らす手続き
  • 社内のメール・文書・予定表とつなぐとき、AI に読ませる範囲を選べるか
  • 社員が使う画面(ブラウザ・アプリ・スマートフォン)で使えるか

当社のサービスでは、お客様の資料をお預かりする AI伴走支援 で、入力した内容を学習に使わない設定の法人向けプランだけを使うことにしています。どの AI をどの契約で使うかは、社内の AI の決まりで社長が最初に決めることの 1 つです(A4 1 枚の決まりの記事)。

1 人で仕事をしているなら、まず 1 つを毎日 1 回使います

コーチの方向けの資料では、最初の 30 日でやることを 3 つにしました。

1 人で仕事をしている人の、最初の 30 日
  1. 入れない情報を決める自分用に「AI に入れない情報」を 1 枚に書く。クライアントの実名と相談の中身は入れない
  2. 毎日 1 回使うChatGPT か Claude のどちらか 1 つを、毎日 1 回使う
  3. 1 本作る集客の文か、セッションの後のフォローの文の下書きを、AI と 1 本作る

どの作業から AI に任せるかは、3 つの問いで見極めます。毎回くり返す作業か。間違えても自分で気づいて直せるか。今のやり方に無理なく足せるか。3 つともあてはまる作業から始めます。効果は、「1 回あたり何分浮くか」に「月の回数」を掛けて、ざっくりつかみます。

会社で使う場合も、最初の 1 つの選び方は同じです。社員が多いほど、契約と決まりを先にそろえる手間が増えるので、上の確かめを先に済ませてから使い始めます。使い始めに、秘書に任せたい仕事を 1 つ選んで御社の環境で一緒に作る形は、AI秘書作成研修でお受けしています。

よくあるご質問

無料版で始めてもよいですか?
個人で使い勝手を試すだけなら、無料版でも足ります。お客様の名前や相談の中身、社内の資料を入れるのは、契約と設定を確かめてからにします。1 人で仕事をしているコーチの方向けの資料でも、最初の約束に「クライアントの実名・相談内容を無料版の AI に入れない」を置きました。
いくつもの AI を契約する必要がありますか?
最初は 1 つで足ります。1 つの道具を毎日使い、何が得意で何が苦手かが分かってから、足りない用途の分だけ増やします。当社も、文書と社内の仕組みづくりには Claude と Claude Code、画像の素材づくりには OpenAI の画像生成と、用途で分けて使っています。
社員が個人で契約した AI を、仕事に使ってもよいですか?
会社が知らないまま個人の契約で使っている状態は、シャドー AI と呼ばれます。入力が学習に使われる設定のままかもしれず、辞めるときに会話の記録が会社に残りません。禁止するより先に、どの AI をどう使っているかを聞き、会社の契約にそろえます。
Microsoft 365 を使っている会社は、Copilot を選ぶべきですか?
選ぶ理由の 1 つになります。Microsoft は、Microsoft 365 Copilot のプロンプトと応答、社内のデータは、基礎の大規模言語モデルの学習に使わないと説明しています。普段使っている Word や Excel、Teams の中で使えるので、社員が新しい画面を覚えずに済みます。

出典・参考にした資料

  1. Anthropic「Updates to Consumer Terms and Privacy Policy」(2025 年 8 月 28 日)
  2. OpenAI「Your data」(OpenAI API のデータの扱い)
  3. Microsoft Learn「Microsoft 365 Copilot のデータ、プライバシー、セキュリティ」
  4. Google「Gemini アプリのプライバシー ハブ」

この記事を書いた人

小野 隆士ドットシンク株式会社 代表取締役

システム開発会社の会社員、Web 制作の個人事業主、不動産営業、Web 制作会社の役員を経て、CRM 事業を軸にドットシンク株式会社を起業。自社の営業と事務の仕事に AI を使い、そのやり方を AI研修と AI伴走支援でお客様の会社に持ち込んでいます。デジタル庁 デジタル推進委員(2024 年 7 月任命)。

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