これまで AI研修を 3 時間で行ったときは、前半の 70 分が話を聞いていただく時間、後半の 100 分が各自のパソコンで手を動かす時間でした。間に 10 分の休憩をはさみました。後半で使う題材は、研修の 1 週間前までに、お客様の業務から決めていました。講師は私(小野)が務めました。今の研修の種類と料金は、最後の節にまとめています。
研修の 1 週間前までに業務を伺って題材を決め、お客様には Claude の契約とアプリの準備をお願いします
研修の 1 週間前までに、次の 4 つを伺います。
- 参加する方の人数と、それぞれの担当業務
- 時間がかかっている、または手間に感じている業務
- 普段使っているツール(Excel、Google スプレッドシート、会員管理や予約のシステム、チャットツールなど)
- すでに AI を使っている方がいれば、そのツールの名前と使い方
回答をもとに 30 分ほど打ち合わせをして、後半の題材を決めます。
あわせて、御社で次の準備を進めていただきます。準備の手順書は当社からお送りします。
- Claude の有料プラン(Pro)の契約。後半で使う機能は有料プランにしかないため、参加する方ごとに契約していただきます。1 人 月 3,000 円程度です。AI は各社の性能が短い間に入れ替わるので、年払いより月払いをおすすめしています
- Claude のアプリと、Claude が作業に使う無料のソフト(Git)を、使うパソコンに入れる。アプリを入れてログインまで済んでいれば、当日の設定は 10 分程度で終わります
- 後半で AI に読ませる資料を 1〜3 点、パソコンに保存しておく。会社の紹介の資料や、普段よく作る書類のひな形などです。社外の AI に読ませてよいものを、御社で選んでいただきます。迷う資料は、前半の話を聞いてから使うかどうかを決めても間に合います
当日の時間割(3 時間の場合)
- なぜ今 AI なのか、何ができて何ができないか
- 20分
- 安全な使い方
- 20分
- 仕事での使い方を画面で見る
- 30分
- 休憩
- 10分
- AI エージェントとは
- 15分
- 実践: 自社のことを覚えさせ、書類を作らせる
- 55分
- お使いのツールとつなぐ
- 30分
出所: これまでの当社の AI研修の 3 時間の配分。2 時間で行うときは前半を短くしていました
前半の 70 分では、AI でできることと安全な使い方を話します
最初の 20 分は、人手が足りない中で 1 人ができる仕事の量をどう増やすかという話から入ります。AI が得意なことと、間違えることを先にお話しします。
次の 20 分は、安全な使い方です。入力した内容が AI の学習に使われる仕組みや、会社の知らないところで社員が AI を使う危うさ(シャドー AI)を、IPA や東京都のガイドラインをもとに話します。そのうえで、御社で AI に入力してよい情報と、入力しない情報の線引きを決めます。入力した内容を学習に使わせない設定も、研修の最初に全員の画面で確かめます。
IPA(情報処理推進機構)が 2026 年 1 月に公表した「情報セキュリティ10大脅威 2026」では、組織向けの 3 位に「AI の利用をめぐるサイバーリスク」が初めて選ばれました。研修で、操作より先に安全な使い方を話す理由の 1 つです。
残りの 30 分は、仕事での使い方を画面で動かしてお見せします。メールの返信、録音からの議事録、手書きのアンケートの集計、チラシづくりなどです。どう頼めば思ったものが出てくるか、頼み方のコツもここでお伝えします。
後半の 100 分では、各自のパソコンの Claude に自社の資料を読ませて書類を作らせます
後半の最初の 15 分で、質問に答えるだけの AI と、フォルダの資料を読んで作業まで進める AI の違いをお話しします。後者を AI エージェントと呼びます。
続く 55 分が、研修の中心です。各自のパソコンで Claude を開き、当社が用意した設定フォルダを読み込ませます。会社のホームページを読ませて自社のことを覚えさせ、事前に選んでいただいた資料をもとに書類を作らせます。最後に、同じ作業をもう一度頼めるよう、手順を Claude の「スキル」として登録します。
最後の 30 分は、顧客管理などのサービスをお使いなら、Claude からつないで情報を取り出すところを試します。つなぐものがなければ、実践の時間に充てます。
2 時間で行った建設会社様の研修では、後半で共有フォルダの案件資料を AI エージェントに読ませ、過去の案件を探す仕組みを試しに組みました(建設会社様の事例)。
前半では、AI に頼む力と、出てきたものを確かめる力の 2 つをお伝えします
研修のスライドには、これからの人の役割は「のび太」になることだと書いています。困ったらすぐドラえもんに頼む、あののび太です。
1 つ目は頼む力です。何をしてほしいかを言葉にして、AI に任せます。抱え込まずに、まず AI に頼んでみることです。
2 つ目は確かめる力です。AI の出力は間違うことがあります。人の目で読み、判断し、直します。最後の責任は人が持ちます。
スライドには、プログラミングの知識よりこの 2 つの力が要るとも書いています。後半で自社の資料を使うのは、この「頼む」と「確かめる」を、一度ご自身の仕事で体験していただくためです。確かめる力を、当社の仕事の手順にしたものがお客様に届く前に AI の間違いを止める確認です。
研修の前に、使うパソコンでアプリが動くか、台数と契約が足りるかを確かめます
研修の前の電話で、社内の Mac が古く、Claude のアプリが入らないものがあると分かった会社がありました。使えるパソコンは、参加する人数より少ない台数でした。パソコンは、研修で使ってみてから買うかどうかを決めたいというご希望でした。
そこで、使えるパソコンを数人で囲んで進める形に組み直すことにしました。Claude の有料プランも、必要な数だけ月払いで始めることをおすすめしました。
その電話では、AI に何でもやらせればよいという期待が大きいことも分かりました。前半で AI が得意なことと間違えることを先に話すのは、この期待と実際の差を研修の最初に埋めるためです。
今は、研修の前に次のことを確かめています。
| 確かめること | 理由 |
|---|---|
| 使うパソコンで Claude のアプリが動くか | 古い Mac では、アプリが入らないことがある |
| 使えるパソコンの台数 | 足りないときは、2〜3 人で 1 台を囲む進め方に組み直す |
| Claude の有料プランの契約 | 無料プランでは、後半の実習ができない |
| Git が入っているか | Claude がパソコンの中のファイルを読み書きするのに使う |
| ソフトを入れるのに、社内の許可が要るか | 許可が要る会社では、先に社内の担当の方の了解を得ていただく |
| 会場の Wi-Fi が使えるか | 後半は、参加する方全員が同時に Claude を使う |
| 後半で読ませる資料 | 社外の AI に読ませてよいものを、御社で選んでいただく |
今の研修は、1〜2 時間の AI基礎研修が 50,000 円(税別)です
この記事の 3 時間の研修は、これまで行ってきた形です。今の研修の種類と料金(税別)は、次のとおりです。
- AI基礎研修: 50,000 円。1〜2 時間の決まった形で、第 1 部は AI の基礎(セキュリティの基礎を含む)、第 2 部は AI エージェントの実演です。私が画面でパソコンを操作し、参加する方の目の前で作って見せます。参加する方のパソコンと Claude の契約は要りません
- AI秘書作成研修: 300,000 円。秘書に任せたい仕事を伺い、1 つを選んで御社の環境で一緒に作ります。残りは同じやり方で御社で作っていただき、分からない点は残りの 2 回でお答えします。範囲は、AI をカレンダーとメールにつなぐところまでです
3 時間の研修の後半のように、御社の環境で手を動かして作る形に近いのは、AI秘書作成研修です。
これまでは、最初のご相談から 2 週間ほどで研修を行っています。研修を組み合わせた金額は、3 分の見積もりで確かめられます。社員の方全員に受けていただき、費用を助成金で抑えたい場合は、5 名から組めるリスキリング研修もあります。
研修の後に届いたご相談
これまでの研修の後に実際に届いたご相談は、「AI研修の後に届いた 2 件のご相談と、フォローミーティングで直すこと」に書きました。



