ある専門学校様から、授業中にネットワークが止まるとご相談をいただきました。当社は、学校側でも把握しきれていなかった機器と配線を調べ、学内で資料を共有する NAS を置き、ネットワークを教員用・学生用・来客用に分けて、全体を調整しました。2026 年 3 月末に作業を終え、5 月の打ち合わせで、調整のあと授業中に止まっていないことを学校側と確かめています。
調べる中で、次の課題も見えました。各階を数珠つなぎにした配線で、途中の 1 か所が止まると、その先の階まで止まる構成です。この配線は、2026 年 10 月の工事で組み替える予定です。学校の名前は伏せています。
- 相談を受ける2025 年 12 月ごろから、授業中にネットワークが止まるとご相談をいただいた
- 機器と配線を調べる学校側でも把握しきれていなかった機器と配線を調べ、構成を確かめた
- NAS を置く最初の機器はネットワークとの相性が悪く、機器を替えて設置し直した
- 用途ごとに分けるVLAN を使い、同じ配線の中を教員用・学生用・来客用に分けて全体を調整した
- 止まらないか確かめる2026 年 3 月末に作業を終え、5 月の打ち合わせで授業中に止まっていないことを確かめた
- 次の工事数珠つなぎの配線を、2026 年 10 月にスター型へ組み替える予定
日付は当社の作業の記録による
授業中に止まることがあり、校舎の配線や機器の構成は学校側でも把握しきれていませんでした
ご相談は、2025 年 12 月ごろからでした。授業中にネットワークが止まることがあるという内容です。
もう 1 つの問題は、校舎の配線や機器の構成を、学校側でも把握しきれていなかったことです。どの機器がどこにあり、どの配線がどこにつながっているかが分からなければ、止まった場所をたどれません。
最初に、校舎の機器と配線を調べ、どこに何がつながっているかを確かめました
当社が最初にしたのは、校舎の機器と配線を調べ、ネットワークの構成を確かめることでした。どの機器がどの配線でどこにつながっているかが分かって、初めて直す場所を決められます。
構成を図にしたものが、ネットワーク構成図です。図があれば、トラブルのときに、通信が止まっている場所をたどって調べられます。担当者が替わっても、引き継げます。
止まっていた原因を 1 か所に絞って言い切れる記録は、当社にはありません。分かっているのは、構成を確かめて全体を調整したあと、授業中に止まらなくなったことです。
共有フォルダ用の NAS を置きましたが、最初の機器は相性が悪く、替えて設置し直しました
学内で資料を共有する保存先として、NAS を置きました。NAS は、LAN につないで、複数のパソコンから使える共有フォルダ用の機器です。授業の資料などを、学内の同じ場所で扱えるようにするためのものです。
ここで一度つまずきました。最初に用意した機器は、学校のネットワークとの相性が悪く、うまく動きませんでした。置いてみて初めて分かったことで、機器を替えるところからやり直し、設置し直しています。
配線は引き直さずに、教員用・学生用・来客用のネットワークに分けました
次に、ネットワークを用途ごとに分けました。使ったのは VLAN です。配線を引き直さなくても、同じ配線のまま、教員用・学生用・来客用のネットワークに分けられます。
分けると、学生用や来客用のネットワークからは、職員の共有フォルダが見えないように設定できます。分けたうえで、全体を調整しました。
来客用を業務用と分ける考え方は、事務所でも同じです。事務所の場合は、事務所の Wi-Fi を来客用と業務用に分ける記事に書きました。
2026 年 3 月末に作業を終え、5 月に、授業中に止まっていないことを学校側と確かめました
作業を終えたのは、2026 年 3 月末です。2026 年 5 月の打ち合わせで、調整のあと授業中にネットワークが止まっていないことを、学校側と確かめました。
これは、打ち合わせの場で学校側と確かめた結果です。止まった回数を機械で数え続けた記録ではありません。
各階を数珠つなぎにした配線では、途中の 1 か所が止まると、その先の階まで止まります
構成を調べていくと、各階が数珠つなぎの配線になっている校舎がありました。機器から機器へ、順につないでいく形です。この形では、途中の 1 か所が止まると、その先の階まで止まります。
これに対して、中心のスイッチから各部屋や各機器へ、1 本ずつケーブルを伸ばす形が スター型配線 です。1 本のケーブルや 1 台の機器に不具合が出ても、ほかへの影響が小さく、原因の場所も絞りやすくなります。
| 数珠つなぎの配線 | スター型の配線 | |
|---|---|---|
| つなぎ方 | 機器から機器へ、順につなぐ | 中心のスイッチから、1 本ずつ伸ばす |
| 1 か所が止まったとき | その先が、すべて止まる | ほかへの影響が小さい |
| 原因を探すとき | つながりを前から順にたどる | 原因の場所を絞りやすい |
2026 年 10 月に、配線を組み替えて機器を 1 画面で管理できるようにする工事(約 350 万円・税別)を予定しています
この校舎では、2026 年 10 月に次の工事を予定しています。
- 数珠つなぎの配線を、1 か所が止まってもほかの階に影響しない形(スター型)に組み替える
- 防御機器の置き場所を見直す
- 機器を 1 画面で管理できる仕組みを入れる
1 画面で管理できる仕組みを入れると、つながっている機器や通信の状態を、管理画面で確かめられます。構成が分からないと止まった場所をたどれないという、最初の問題をなくすための工事です。
工事の範囲は、校舎 1 棟・4 フロア(教室 14 室)です。配線と機器を入れ替え、教員用・学生用・来客用に分けて、1 画面で管理できるようにします。金額は約 350 万円(税別)です。
| 工事 | 範囲 | 金額(税別) |
|---|---|---|
| ネットワーク工事(2026 年 10 月に予定) | 校舎 1 棟・4 フロア(教室 14 室)の配線と機器を入れ替え、用途ごとに分けて 1 画面で管理できるようにする | 約 350 万円 |
| NAS 工事(2026 年 3 月に完了) | 校舎 1 棟に NAS を置き、今ある配線を使ったまま機器を設定してネットワークを調整する | 約 80 万円 |
ネットワーク工事の金額には、ルーター・スイッチ・アクセスポイント(故障に備えた予備機を含む)、階をまたぐ配線と教室への配線、古い配線の撤去、ネットワークの分け方の設計と設定が入っています。防御機器(UTM)の本体とライセンスは、今ある機器を使うため入っていません。工事の前の現状調査も、別にお見積もりしています。配線の工事は、提携する工事会社が行います。
ネットワークが止まる事務所でも、最初にどこに何がつながっているかを調べて図にします
学校でも事務所でも、ネットワークが止まるときに最初に要るのは、どこに何がつながっているかの地図です。当社の ネットワーク見える化 も、現地で配線と機器のつながりを設定まで確かめるところから始めます。
そのうえで、直した後の構成をご提案します。配線の工事の金額は、建物の造りや配線の通り道で大きく変わるため、提携する工事会社の現地調査で確定します。この学校の事例は、事例のページにもまとめています。



