会社のメールと資料の置き場所を、Google Workspace にするか Microsoft 365 にするか。決め手は、機能の多さより、社員が毎日使っている道具です。パソコンの Excel や Word、Outlook を使い続けるなら、Microsoft 365 が移りやすくなります。Gmail やブラウザで仕事をしているなら、Google Workspace です。
どちらも、300 人までの会社向けのプランを用意しています。選ぶ前に、今のメール、ファイルの置き場所、端末、権限の付け方を数えておきます。
当社が関わった 2 つの例では、それぞれ別のものを軸にしました
| 会社様 | 軸にしたもの | 当社がしたこと |
|---|---|---|
| フォークリフトの販売や整備などをされている会社様 | Microsoft 365(資料は SharePoint) | 2026 年 5 月に、資料を SharePoint へ移す前の検証の手順を作った |
| 専門学校様 | Google Workspace for Education | 2026 年 6 月に、学校が管理するメールへ移る案として提案した |
学校様に Google のサービスを軸にした理由は、先生方が Gmail の操作に慣れていたことです。慣れた画面のまま、学校が管理するメールに移れます。ネットワークの工事とは別に、これだけ単独で始められる案として出しました。
フォークリフトの会社様は、資料を部門ごとのサイトに分け、部門の人だけが見られるようにする形で手順を組みました。どちらも、何ができるかより先に、今の使い方に合うかを見ています。
道具ごとに、合わせやすい会社が違います
Microsoft 365 が合わせやすい
- パソコンの Excel・Word で作った資料が多い。マクロも使っている
- メールは Outlook で読んでいる
- 取引先と Word・Excel の形式でやり取りすることが多い
- Windows のパソコンが中心で、社内のファイルサーバーから移りたい
Google Workspace が合わせやすい
- Gmail の画面で仕事をしている
- 資料はブラウザで作って、共同で直すことが多い
- Mac・Chromebook・スマートフォンが混ざっている
- パソコンにソフトを入れずに使いたい
1 つ気をつけるのは、Microsoft 365 のプランの違いです。Microsoft の案内では、会社向けのいちばん安いプランは Business Basic です。このプランには、パソコンに入れて使う Word や Excel が含まれません。ブラウザとスマートフォンで使う版だけです。パソコンの Excel を使い続けるなら、それが含まれるプランを選びます。
料金や 1 人あたりの保存容量は、どちらもプランで変わり、見直されることもあります。決める日に、公式の料金のページで確かめます。
選ぶ前に、今のメール・ファイル・端末・権限を数えます
フォークリフトの会社様では、移る前の棚卸しで、次のことを数える手順にしました。どちらを選ぶ場合も同じです。
- 使う人数(社員・パート・派遣・常駐の外の人)
- 端末の種類と台数(Windows・Mac・iPad・スマートフォン)
- 今のメールがどこに届いているか(ドメインの MX レコードで分かる)
- すでに契約しているライセンスがあるか
- 今の資料の置き場所(社内の NAS・ファイルサーバー・個人のクラウド)
- 今の権限の付け方(誰がどのフォルダを見られるか)
- 毎日使っている業務のソフト(会計・在庫・整備の記録など)
今のメールの届き先は、ドメインの設定の MX レコード を見れば分かります。すでにどこかのサービスにメールが届いている場合は、移すときにメールが迷子にならない順番を考えます。
会社のドメインで使うには、ドメインの設定に 3 種類の行を足します
どちらのサービスも、会社のドメインのアドレスで使うには、ドメインの設定に行を足します。フォークリフトの会社様の手順では、試し用のドメインで、次の 3 つを足す手順を確かめることにしました。
| 足す行 | 役目 |
|---|---|
| TXT レコード | そのドメインを本当に持っていることを、サービスに示す |
| MX レコード | メールの届け先を、新しいサービスに向ける |
| 自動設定のための行(Microsoft 365 の場合) | メールのソフトが、サーバーの設定を自動で見つけられるようにする |
あわせて、サインインに 二要素認証 を有効にし、スマートフォンのアプリと SMS で通るかを確かめます。送ったメールが迷惑メールに振り分けられないよう、送信元の認証(SPF など)も設定します。
決めたあとに、使ってよい使い方を会社として決めます
道具を決めたら、使い方の決まりを先に作ります。外の人と資料を共有してよいか、どこまで許すか。辞めた人のアカウントを、誰がいつ止めるか。社内で使ってよい AI と、入れてよい情報も、ここで決めます。
資料を SharePoint へ移すときに試すことは、SharePoint の記事 に書きました。当社の AI伴走支援 では、今お使いの Google Workspace や Zoho、カレンダー、メールとの接続を設定しています。情報セキュリティのルールと担当者を決める体制づくりは、ネットワーク見える化 でお受けしています。



