当社の会社の電話番号は、クラウドの電話サービス で受けています。営業時間内の着信は、私の携帯電話に転送しています。2026 年 4 月、出られなかった着信を取りこぼさないように、着信をメールで知らせる仕組みを作りました。
最初の作りは、転送に失敗したときだけ知らせるものでした。ところが、携帯の留守番電話が応答すると、電話のサービスは「転送できた」と判断します。そのため、肝心の出られなかった電話の通知が届きませんでした。今は、転送の前にすべての着信を知らせる作りにしています。
会社の電話はクラウドで受け、営業時間内は携帯に転送しています
使っているのは、AWS の Amazon Connect という、クラウドで電話を受けるサービス(SaaS の 1 つ)です。事務所に電話機を置かなくても、会社の番号で受けられます。着信したときの流れは、画面の上で組み立てます。
当社の流れは、着信したら営業時間かどうかを見て、時間内なら私の携帯に転送する、というものです。困っていたのは、移動中や打ち合わせ中に出られなかった電話です。携帯の履歴には残りますが、会社の電話として残らず、社内の誰も気づけません。
そこで、着信があったら、発信者の番号と着信の時刻を、会社の代表のアドレスにメールで送ることにしました。メールを送る部分には、AWS の通知のサービスを使い、電話のサービスとは API でつないでいます。
最初は「転送に失敗したとき」だけ知らせる作りにしました
目的は、出られなかった電話を拾うことです。転送に失敗したとき、つまり誰も出なかったときだけメールを送れば足りるはずでした。
試してみると、出られなかった電話でも、メールが届かないことがありました。原因は、携帯の留守番電話です。転送先の携帯で留守番電話が応答すると、電話のサービスから見ると、相手が電話に出たのと同じです。「転送できた」と判断され、失敗のときだけ動く通知は動きませんでした。
最初の作り
- 転送に失敗したときだけ、メールで知らせる
- 携帯の留守番電話が応答すると、転送できた扱いになる
- 出られなかった電話の通知が届かない
直した作り
- 着信したら、転送の前にメールで知らせる
- 転送の結果にかかわらず、すべての着信が知らせとして残る
- 知らせに失敗しても、転送は止めずに続ける
転送の前にすべての着信を知らせ、知らせに失敗しても転送は止めない作りにしました
直した作りでは、着信して営業時間内だと分かったら、まずメールの通知を動かします。そのあとで、携帯に転送します。転送がどうなったかは、通知には関係しません。
もう 1 つ決めたのは、通知が失敗したときの扱いです。メールの仕組みに何かあって通知できなくても、電話そのものは止めずに携帯へ転送します。通知の仕組みが待つ時間には上限(8 秒)を付けました。通知のせいで、かけてきた方を待たせ続けないためです。
非通知の着信は、発信者の番号が「不明」と表示されます。番号が無いのは正しい動きで、不具合ではありません。
試すときは、留守番電話・話し中・非通知の電話もかけてみます
この件で分かったのは、「出なかった」をどう判断するかは、電話の仕組みの側の決まりだということです。人の感覚の「出られなかった」と、仕組みの「失敗した」は一致しません。試すときは、ふつうに出る電話だけでなく、出られない場面を一つずつ作ってかけてみます。
- 出たとき、メールが届くか
- 出なかったとき(呼び出しが鳴り終わったとき)、メールが届くか
- 転送先の携帯の留守番電話が応答したとき、メールが届くか
- 非通知でかけたとき、番号が「不明」で届くか
- 営業時間の外にかけたとき、決めた案内が流れるか
- メールが迷惑メールのフォルダに入っていないか
メールの通知は、使い始めるときに、届け先のアドレスで「受け取る」と確認する手順があります。確認のメールが迷惑メールのフォルダに入って、気づかないことがあります。
毎月確かめる項目と、届け先や転送先を変えるときの手順も決めました
作ったときに、毎月確かめる項目を 2 つ決めました。1 つは、通知の仕組みのエラーの記録です。もう 1 つは、メールの届け先が「受け取る」状態のままになっているかです。
届け先のアドレスを変えるときは、古い届け先を消し、新しい届け先で受け取りの確認をやり直します。転送先の携帯の番号を変えるときは、電話の流れの転送先を書き換えるだけで、通知の側は変えずに済みます。
費用は、月 50 件の着信と仮定した試算で、通知の部分にはほぼかかりませんでした。電話の通話の料金は、着信の数と時間で変わります。
クラウドの電話も、メールも、チャットも、それぞれの API を通してつなげます。当社の AI伴走支援 でも、今お使いのメールやカレンダーとの接続を設定しています。つなぐときに、「何が起きたら動くか」を、仕組みの側の言葉で確かめるのは、この件と同じです。



