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コラム

会場で画面を映す日と Web 会議の前に、映像・音・回線を確かめる順番

この記事の要点

前の日に、映す機器に合う変換アダプタと、会場の回線が使えないときの予備の回線を用意します。始まる 30 分前には、実際に映して文字の大きさを見て、音を出し、座る場所で回線の速さを測ります。Web 会議では、送る側と受ける側の両方の速さを見ます。

画面を映して話す日は、前の日に、つなぐための変換アダプタと、会場の回線が使えないときの予備の回線を鞄に入れておきます。当日は始まる 30 分前に、実際に映して、音を出して、座る場所で回線の速さを測ります。Web 会議に出る日も、確かめる順番は変わりません。

当社は 2026 年 5 月、製造業のお客様の会議室で 1 日の研修を行うにあたって、当日の前後に確かめることを 1 枚の表にしました。1 週間前・前日・当日の朝・始まる 30 分前・終わった直後・1 週間後に分け、誰が、何分かけて、何を見たら済んだとするかを書いています。映像と音と回線にかかわる行は、Web 会議の前にもそのまま使えます。

パソコンの画面に映る相手と、オンラインで話す人の絵

1 週間前に、会場にプロジェクターと Wi-Fi があるかを聞いておきます

表の最初の段は、会場への問い合わせです。時間と場所に加えて、プロジェクターがあるか、Wi-Fi を借りられるかを聞きます。プロジェクターの解像度(映せる細かさ)も、前日までに確かめる項目に入れていました。

映像の周りには、会場に着いてから分かっても間に合わないことがあります。会場のプロジェクターやモニターには HDMI のケーブルでつなぐものがあり、薄いノートパソコンには USB-C の口しか付いていないものがあります。会場に変換アダプタが置いてあるとは限りません。

前の日に鞄に入れるのは、変換アダプタと電源と、予備の回線です

前の日に鞄に入れて、動くかを試すもの(当社の研修の表から)
  • パソコンの電源ケーブルと、予備の AC アダプタ 1 本
  • HDMI と USB-C の変換アダプタを 2 種類
  • モバイルルーターを充電し、残りの通信量を確かめる(表では 5 GB 以上)
  • スマートフォンのテザリングで、パソコンがつながるかを試す
  • 見せる予定の画面を、画像と録画の動画にして手元に置く
  • 当日の天気と、会場までの道を確かめる

変換アダプタが 2 種類あれば、会場の機器の口がどちらでもつなげます。

予備の回線は 2 段にしています。会場の Wi-Fi が使えなければ モバイルルーター(持ち歩ける Wi-Fi の機器)、それもだめならスマートフォンの テザリング です。どちらも、前の日にパソコンで実際につないでおかないと、当日に設定で手間取ります。

見せる画面を画像と動画にしておくのは、回線が戻らないときのためです。当社の表では、止まったら 10 秒以内に画像へ切り替える、と決めていました。

始まる 30 分前に、映して、音を出して、速さを測ります

確かめること 見るところ
パソコンをプロジェクターにつなぐ 画面の端まで映るか。後ろの席から文字が読めるか
スピーカーの音量とマイク 声と動画の音が、部屋の後ろまで届くか
会場の Wi-Fi の速さ 当社の表では 10 Mbps 以上を目安にした
見せる画面を 1 つ動かしてみる 途中で止まらず、最後まで動くか
止まったときの画像を別の画面に開く すぐに切り替えられる場所にあるか

表では、音を確かめるのは同行するスタッフ、ほかは講師の担当でした。映す人は手元の画面に気を取られるので、部屋の後ろでどう聞こえるかは、別の人が聞いたほうが分かります。

文字の大きさも、このときに見ます。当社の表では、操作する画面の文字を 16 ポイント以上にし、背景を白、文字を黒にすると決めています。自分の席で読める大きさでも、プロジェクターに映すと、後ろの席からは読めないことがあります。

映し方は、複製か拡張かを、つなぐ前に選んでおきます

Windows では、Windows キーと P を押すと、映し方を選ぶ画面が出ます。Microsoft の案内にある選択肢は 4 つです。

選ぶもの 映り方
PC 画面のみ 手元のパソコンの画面にだけ出す
複製 手元とプロジェクターに同じものを出す
拡張 2 つの画面を続いた 1 つの画面として使い、別々のものを出せる
セカンド スクリーンのみ プロジェクターの側にだけ出す

人前で話すときに取り違えが起きにくいのは、複製です。手元で見ている画面と、皆が見ている画面が同じだからです。拡張にすると、話す人のメモを手元にだけ出せる代わりに、どちらの画面に何が出ているかを、話しながら追うことになります。

どちらにしても、メールやチャットの知らせが画面の隅に出れば、そのまま映ります。始まる前に、映さないアプリは閉じておきます。

Web 会議の回線は、送る速さと受ける速さの両方を見ます

Web 会議では、自分の映像と声を送る速さ(上り)と、相手の映像を受ける速さ(下り)の両方を使います。Zoom と Microsoft Teams は、それぞれ要る速さの目安を公開しています。

使い方 Zoom の推奨(送る / 受ける) Teams の推奨(送る / 受ける)
声だけ 60〜80 kbps 58 / 58 kbps
1 対 1 のビデオ通話 1.2 / 1.2 Mbps(720p の場合) 1.5 / 1.5 Mbps
何人かでのビデオ会議 2.6 / 1.8 Mbps(720p の場合) 2.5 / 4.0 Mbps
画面の共有 50〜75 kbps(共有だけで、映像の小窓を出さない場合) 2.5 / 2.5 Mbps(会議の場合)

Teams の数字は、つないだ端末 1 台ごとの目安です。1 人がパソコンとスマートフォンの両方で入ると、2 台分を数えます。同じ事務所の Wi-Fi から何人も入るなら、人数分を足して考えます。

当社の表の 10 Mbps は、講師のパソコン 1 台で使うための目安でした。測るときは、実際に座る席で、送る側と受ける側の両方を見ます。事務所のネットが遅いときに、どこで詰まっているかを分ける順番は、事務所のネットが遅いときの記事 に書いています。

止まったときに切り替える先を、順番で決めておきます

止まったときに切り替える順番(当社の研修の表から)
  1. 会場の Wi-Fi始まる 30 分前に、速さを測っておく
  2. モバイルルーター会場の回線が切れたら、まずこれにつなぎ替える
  3. テザリングモバイルルーターもだめなら、スマートフォンから
  4. 画像と録画回線が戻らなければ、用意した画像と動画で続ける

映像が出ないときは、ケーブルと変換アダプタを差し替え、それでもだめならノートパソコンの画面を見せて回る、と決めていました。

順番を先に決めておくのは、止まってから考え始めると、話がそこで止まってしまうからです。当社の表では、止まった原因をその場で探らず、決めた順に切り替えて先へ進むことにしていました。原因は、終わってから調べます。

事務所の会議室で Web 会議が途切れるなら、場所ごとに速さを測ります

自分の事務所から Web 会議に出る日もあります。当社の AI伴走支援 でも、月 2 回の打ち合わせは、オンラインで 1 時間ずつ行っています。

自分の事務所の会議室で Web 会議が途中で止まるなら、会議室の席で速さを測り、ほかの席と比べます。当社の ネットワーク見える化 では、工事の前と後に、各場所の通信速度を測って記録します。会議室を含めて測る進め方は、移転に合わせて会議室と来客用の Wi-Fi を整える 士業の事務所のモデルケース に載せています。これは当社が作った想定の例です。

よくあるご質問

会場の Wi-Fi を借りられるなら、モバイルルーターは持っていかなくてよいですか?
当社は持っていきます。会場の Wi-Fi が、当日も下見のときと同じように使えるとは限らないからです。研修のために作った表では、前の日にモバイルルーターを充電して残りの通信量を確かめ、スマートフォンのテザリングでもパソコンがつながるかを試すことにしています。
モバイルルーターの通信量は、どれくらい残っていれば足りますか?
Zoom が公開している目安では、何人かでのビデオ会議(720p)は、送る側 2.6 Mbps・受ける側 1.8 Mbps です。この速さで 1 時間続くと、計算の上では、送る分と受ける分を合わせて 2 GB ほどになります。当社の研修の表では、残りを 5 GB 以上にしておくと決めていました。
プロジェクターに何も映らないときは、どうしますか?
まずケーブルと変換アダプタを差し替えます。Windows なら、Windows キーと P を押して映し方の画面を開き、「複製」か「拡張」を選び直します。それでも映らなければ、当社の表では、ノートパソコンの画面を見せて回る、と決めていました。
Zoom と Teams で、要る回線の速さは違いますか?
公開している目安の数字は違います。たとえば何人かでのビデオ会議では、Zoom は 720p で送る側 2.6 Mbps・受ける側 1.8 Mbps、Teams の推奨は送る側 2.5 Mbps・受ける側 4.0 Mbps です。Teams の数字は端末 1 台ごとなので、同じ部屋から何台も入るときは台数分を足して考えます。

関連事例

出典・参考にした資料

  1. Zoom「Zoom system requirements: Windows, macOS, Linux」(推奨の帯域幅)
  2. Microsoft Learn「Microsoft Teams 用に組織のネットワークを準備する」(帯域幅の要件)
  3. Microsoft サポート「Windows で複数のモニターを使用する方法」

この記事を書いた人

小野 隆士ドットシンク株式会社 代表取締役

システム開発会社の会社員、Web 制作の個人事業主、不動産営業、Web 制作会社の役員を経て、CRM 事業を軸にドットシンク株式会社を起業。自社の営業と事務の仕事に AI を使い、そのやり方を AI研修と AI伴走支援でお客様の会社に持ち込んでいます。デジタル庁 デジタル推進委員(2024 年 7 月任命)。

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