事務所の ルーター や防犯カメラを置いたら、最初に 3 つの設定を変えます。管理用のパスワード、ファームウェアの版、使わない機能です。使っている間は、ファームウェアを新しく保ち、メーカーのサポートが終わった機器は買い替えます。
この手順は、総務省などが進める NOTICE という取り組みが示しているものです。ルーターやカメラは、置いたままにされやすい機器です。誰がいつ確かめるかを、台帳に書いておきます。
置いたままの機器は、ほかの会社を攻撃する道具に使われることがあります
ルーターや ネットワークカメラ は、パソコンと同じように、中で小さなプログラムが動いています。乗っ取られると、自分の会社が被害を受けるだけでなく、ほかの会社を攻撃する道具に使われることがあります。
NOTICE は、総務省・情報通信研究機構(NICT)・ICT-ISAC が運営している取り組みです。2019 年 2 月 20 日に始まり、2024 年 4 月からは活動を広げています。攻撃に使われやすい機器の状態として、次の 3 つを挙げています。
- 管理の機能に、つなげる相手の制限をかけていない
- 推測されやすいパスワードを使っている
- ファームウェアを更新していない
どれも、機器を置いた日に設定を見直さなかったときに起きやすい状態です。
置いた日に変える 3 つの設定
- 管理用のパスワードを、10 文字以上で、英大文字・小文字・数字・記号を混ぜたものにする
- ファームウェアが最新の版か確かめ、古ければ更新する
- 自動で更新する機能があれば、有効にする
- 外から管理する機能など、使わない機能を止める
- 使う機能は、つなげる相手を必要なところだけに絞る
1 つ目は、管理用のパスワードです。最初から付いている共通の 初期パスワード は、マニュアルに書かれていて、インターネットにも出回っていることがあります。NOTICE の案内では、10 文字以上で、英大文字・小文字・数字・記号を混ぜた、推測されにくいものを勧めています。機器ごとに別の複雑なパスワードが最初から付いている製品なら、変えなくてよいとも書かれています。
2 つ目は、ファームウェア です。機器を動かしている中のプログラムで、欠陥が見つかるとメーカーが直した版を出します。買ったときの版が最新とは限りません。置いた日に版を確かめ、自動で更新できる機種なら、その機能を有効にします。
3 つ目は、使わない機能です。外出先からスマートフォンで設定を変えられる機能や、技術者向けの遠隔の接続の機能が、最初から有効になっている機種があります。使わないなら止めます。使うなら、つなげる相手を必要なところだけに絞ります。
使っている間は、ファームウェアとメーカーのサポートの期限を見ます
置いた日に設定を整えても、それで終わりではありません。NOTICE は、使っている間に見ることとして、2 つを挙げています。ファームウェアを最新に保つこと。そして、サポートが終わった機器は買い替えを考えることです。
サポートが終わった機器には、新しいファームウェアが出なくなります。そのあとに欠陥が見つかっても、直す手段がありません。期限は、メーカーのサイトで型番から確かめられます。
| 台帳に書くこと | 書く理由 |
|---|---|
| 置き場所・型番・製造番号 | 同じ機種が何台あるか、どれがどこにあるかを追える |
| 管理画面に入れる人 | 更新や設定の変更を、誰がするかが決まる |
| ファームウェアの版と、確かめた日 | 古い版のまま止まっていないかが分かる |
| 自動で更新する設定にしているか | 人が確かめる回数を決められる |
| メーカーのサポートの期限 | 買い替えの時期を前もって予算に入れられる |
| 止めた機能と、使っている機能 | あとから入った人が、勝手に戻さないようにできる |
台帳は、ルーターとカメラだけでなく、無線の機器(アクセスポイント)や共有フォルダの機器も同じ形で書きます。
買うときは、機器ごとに別のパスワードが付いていて、自動で更新できる機種を選びます
NOTICE は、これから買う機器についても勧めていることがあります。1 台ずつ別のパスワードが最初から付いている機種と、ファームウェアを自動で更新できる機種を選ぶことです。
置いたままになりやすい
- 全部の機器に同じ初期パスワードが付いている
- ファームウェアの更新は、人が手で行う
- 外から管理する機能が、最初から有効になっている
- メーカーのサポートの期限を、誰も知らない
管理しやすい
- 機器ごとに別の複雑なパスワードが付いている
- ファームウェアを自動で更新できる
- 使わない機能は、最初から止まっているか、止められる
- サポートの期限が台帳に書いてある
台数が増えると、1 台ずつ管理画面を開くのは大変です。機器をまとめて管理する仕組みを入れると、つながっている機器の状態を 1 つの画面で見られます。当社の ネットワーク見える化 では、現地での状況確認で、ルーターや防御機器(UTM)を調べます。つながり方、設定、保守の期限まで確かめます。防犯カメラも、まとめて管理する仕組みを入れれば、同じ画面で映像を確かめられます。
お店や待合室にお客様用の Wi-Fi を出すなら、機器を置く日に、業務用と分ける設定も一緒に入れます。考え方の例は、クリニックのモデルケース にまとめています。



