案件を 1 枚の一覧にすると、最初に見つかるのは「状態が分からない案件」です。当社は 2026 年 4 月 20 日に、社内と社外の案件 47 件を並べました。そのうち 15 件は今どうなっているかを書けず、「休眠または要確認」としました。
この記事では、当社の案件の一覧の作り方と、作ってみて分かったことを紹介します。状態の分け方、次にすることの優先度の付け方、同じ番号が 4 つの案件に付いていた失敗です。
情報が 5 か所に分かれていて、案件の全体を見るには全部を開く必要がありました
一覧を作る前、案件の情報は 5 か所に分かれていました。メール、社内外のチャット、カレンダー、資料を置く共有の場所、そして私が直接受ける電話です。1 つの案件が今どうなっているかを知るには、この 5 か所を順に開くしかありませんでした。
その結果、返信の漏れや期限の漏れが出ていました。電話で受けた依頼は、どこにも書かれないまま私の頭の中に残ることもありました。案件の状態を、5 か所とは別の 1 枚に書き出すことにしたのは、このためです。
1 案件 1 行にし、状態・最終更新日・担当だけを書きました
一覧の列は次のとおりです。
| 列 | 書くこと |
|---|---|
| 番号 | 案件のフォルダと同じ 4 桁の番号 |
| 案件名 | 社内で呼んでいる名前 |
| 種別 | 受託開発・自社の商品・社内の業務・社外の活動など |
| 状態 | 進行中・保守運用・相談段階・完了・休眠または要確認 |
| 最終更新 | その案件の記録が最後に変わった日 |
| 担当 | 誰が持っているか |
| 備考 | 状態を 1 行で補う |
案件の詳しい経緯や資料は、案件ごとのフォルダに置きます。一覧には書きません。一覧に書きすぎると、更新する手間が増え、すぐに古くなるからです。一覧は、全体を見渡して「どの案件のフォルダを開くか」を決めるためのものにしました。こうした一覧を案件台帳とも呼びます。
並べてみると、47 件のうち 15 件は状態を書けませんでした
- 社内と社外の案件の合計
- 47件 社内 21 件・社外 28 件
- 進行中
- 24件 社内 11 件・社外 13 件
- 休眠または要確認
- 15件 社内 7 件・社外 8 件
- 同じ番号が付いていた案件
- 4件
出所: 当社の案件の一覧(2026 年 4 月 20 日)。残りは保守運用・相談段階・完了です。
状態を書けなかった 15 件は、しばらく記録が動いていない案件です。止まっているのか、終わったのか、こちらの連絡を待っていただいているのかが、記録からは分かりませんでした。
ここで大事にしたのは、分からない案件を「進行中」のままにしないことです。状態の言葉の決め方は、用語集のステータス管理にまとめています。一覧の決まりに「不明な項目は要確認と書き、放置しない」と入れました。「要確認」と書いておけば、次の見直しでその案件を確かめる人が決まります。進行中と書いてしまうと、誰も確かめません。
次にすることは別の表にし、優先度と期限を付けました
案件の一覧とは別に、「次にすること」の表を作りました。案件ごとに、いちばん大事な行動を 1 行だけ載せます。細かい作業は、案件のフォルダの中で管理します。
| 優先度 | 意味 | 期限の書き方 |
|---|---|---|
| P0 | すぐに対応する | 日付で書く |
| P1 | 今週中に対応する | 週の終わりの日付で書く |
| P2 | 今月中に対応する | 月の終わりの日付で書く |
| P3 | 中長期 | 目安の月で書く |
担当が決まっていない行には「要アサイン」と書きます。終わった行は表から消し、消したことは変更の履歴に残します。表に終わった行が残っていると、まだやることがあるように見えるからです。優先度の付け方は、用語集の優先度にもまとめました。
一覧を作った日の P0 には、「各案件の見積もりの金額と入金の状況を埋める」も入りました。一覧を作ると、空いている欄が、そのまま次にすることになります。
同じ番号が 4 つの案件に付いていたので、付け直しの方針を決めることにしました
一覧を作って見つかった失敗がもう 1 つあります。社内の案件のうち 4 つに、同じ番号が付いていました。一覧に並べるまで、誰も気づいていませんでした。
番号が重なると、「その番号の案件」と言っても 1 つに決まりません。メールや資料に番号を書いても、どの案件のことか分からなくなります。一覧を作った日の P0 に、4 つの番号の付け直しの方針を決めることを入れました。番号は、1 つの案件に 1 つだけ付き、ほかと重ならないことが前提です。
一覧の見直しは毎週月曜にし、連絡を受けたらすぐ直す決まりにしました
- 1 案件 1 行にし、詳しいことは案件ごとのフォルダに置く
- 状態の言葉を 5 つ前後に決め、それ以外は使わない
- 分からない案件は「要確認」と書き、進行中のままにしない
- 案件の番号が、ほかの案件と重なっていない
- 次にすることは別の表にし、優先度と期限と担当を付ける
- 終わった行は消し、履歴に残す
- 全体を見直す曜日と、その場で直すきっかけを決める
一覧は毎週月曜に全体を見直します。それとは別に、指示や連絡を受けたときに、その案件の行をすぐ直す決まりにしました。週に 1 回まとめて直すだけでは、月曜までの間に一覧が古くなるからです。
案件の一覧は、案件の進み具合を見える形にする最初の 1 枚です。当社の経営ダッシュボードの進行管理は、案件と作業の進み具合を 1 画面に並べる形です。数字は、現場の方のスマートフォンの入力から集めます。一覧の更新を AI に任せるところから始める進め方は、AI伴走支援のページにあります。



