手順書は、書く前に置き場所と直す人を決めます。どこにあるか分からない手順書は読まれません。誰が直すか決まっていない手順書は、仕事のやり方が変わっても古いまま残ります。
この記事では、当社の社内システムに手順書の機能を作ったときに決めたことを紹介します。あわせて、2026 年 9 月 24 日に、経営ダッシュボードの中で手順書の置き場所を 2 つに分けた考え方も書きます。手順書の中身の書き方は、休日の登録の手順書の記事に書きました。
社内システムの手順書は、作って直すのは管理者、見るのは全員にしました
当社は 2026 年 6 月、AI と作っている社内システムに、業務手順書の機能を入れました。決めたのは次のことです。
| 決めたこと | 中身 |
|---|---|
| 書き方 | 手順を 1 つずつ連番で書く。各手順の本文に、説明や画像を入れられる |
| 置き方 | 分類ごとの一覧にまとめ、言葉で探せる |
| 作る人・直す人 | 管理者だけ |
| 見る人 | 社員全員 |
| 見せる時期 | 公開したものだけを、一般の社員に見せる |
作って直す人を管理者に絞ると、手順書の中身が知らないうちに変わることがありません。誰でも直せる形では、直した理由が分からないまま中身が変わり、どれが正しい手順か分からなくなるおそれがあります。そのかわり、社員が気づいたことは、社内システムの意見を送る場所から管理者に届けられます。
公開したものだけを見せる形なら、書きかけの手順書を見て、そのとおりに作業してしまうことも防げます。手順書を書き出して、特定の人に頼らない形にすることを、用語集ではマニュアル化と呼んでいます。
手順書は、社内の質問に答える仕組みの元にもなります
同じ時期に、社内システムに、社内の質問に答えるチャットボットも入れました。チャットボットは、よくある質問・手順書・会社の規程をまとめて探し、答えを返します。
手順書を書いておくと、それがそのまま、チャットボットの答えの元になります。社内の資料を探して答える仕組みのことを、用語集ではナレッジベースと呼んでいます。手順書は、質問に答える手間を減らす材料にもなります。
9 月 24 日、経営ダッシュボードの中で、手順書の置き場所を 2 つに分けました
経営ダッシュボードの中に、会社の手順書へのリンクを置く場所が欲しい、と考えました。新しい人が入ったときに、どこを見ればよいかが分かるようにするためです。
ところが、経営ダッシュボードは、営業・進行管理などの仕事ごとに作られた画面の集まりです。会社全体の手順書は、どの画面にも収まりにくいものでした。画面ごとにリンクを貼ることはできますが、あちこちに貼ると、どこに入っていたかが分からなくなります。
打ち合わせでは、手順書を見る場面が 2 つあることに気づきました。
入社したら、まずこれを見て
- 会社全体の手順書(新しく入った人向けなど)
- 置き場所: 社員ごとのページ
- 知らせも、同じページで受ける
- 入社したら、まず自分のページを開けばよい
この仕事をするには、これを見て
- 特定の仕事の手順書
- 置き場所: 進行管理の、その仕事(タスク)に貼る
- 仕事を開いたときに、手順書も一緒に目に入る
- 仕事ごとに、文書や文字を自由に入れられる欄を使う
2026 年 9 月 24 日の打ち合わせの記録から作成
社員ごとのページは、お客様ごとのページ(顧客カルテ)と同じ考え方で作ったものです。会社全体の手順書は、そこに欄を設けて並べます。知らせも同じページで受けるので、新しく入った人は、自分のページを開けば、読むものとすることが分かります。
特定の仕事の手順書は、その仕事に貼ります。「この仕事をするには、この手順書を見る」という使い方なら、仕事を開いたときに手順書も目に入るのがいちばん迷いません。新しく入った人に何から読んでもらうかを決めることは、用語集のオンボーディングにまとめました。
置き場所も、使ってみて直す前提にしました
打ち合わせでは、仕組みへの小さな要望は、社内のスタッフが聞いて、その場で直せるようになるとよい、という話も出ました。実際に触ってみたら「やっぱり要らない」となる要望も、よくあるからです。
手順書の置き場所も同じです。2 つに分けたのは、今の時点の考えです。使ってみて、見つけにくいところがあれば直します。直すときは、なぜ直したかを記録に残します。
手順書を書く前に決めること
- 手順書を見る場面(入社したとき・その仕事をするとき)を書き出した
- 場面ごとに、置き場所を 1 か所に決めた
- 作る人・直す人を決めた
- 見る人と、見せる時期(公開してから)を決めた
- 社員が気づいたことを送る場所を決めた
- 手順書を、社内の質問に答える仕組みの元にも使うかを決めた
- 置き場所を、使ってみて直す前提にした
手順書の中身を書く前に、この表を埋めておくと、書いたあとに読まれない手順書が減ります。当社の社内システムを AI と作った経緯は、当社の社内システムの事例に載せています。仕事の始まりと判断の条件まで書き出す形は、業務カードの記事にまとめました。当社のAI伴走支援では、御社の手順書の置き場所を、今お使いの道具の中で一緒に決めます。



