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コラム

メニューが 30 近くに増えた社内システムを、7 つの分類に組み直した記録

この記事の要点

機能を足すたびにメニューに並べていくと、30 近くになったところで、どこに何があるか分からなくなりました。先に機能の木を書いて 7 つの大分類に分け、毎日使う機能を上に置く形に組み直しています。あわせて機能の一覧を作ると、完了と報告を受けていた機能が 1 つ、実際には作られていませんでした。

当社は 2026 年 6 月 22 日に社内の業務システムを作り始め、翌日から使っています。作るのは AI エージェント(Claude Code)です。私が必要な機能を伝え、AI が設計・実装・テストをして、人が確かめてから本番に出します。

機能が速く増えるぶん、作り始めて 3 日目には、画面の左のメニューに 30 近い項目が平らに並んでいました。そこで、メニューを並べ替える前に機能の木を書き、7 つの大分類に分け直しています。あわせて機能の一覧を作り直したところ、完了と報告を受けていた機能が 1 つ、実際には作られていませんでした。作り始めてからの経緯は当社の社内システムの事例に載せています。

機能を足すたびにメニューに並べたら、30 近くになっていました

案件、タスク、日報、勤怠の打刻、シフト表、経費、規程、業務手順書。どれも必要な機能で、作るたびにメニューの末尾に足していきました。1 つずつ足しているあいだは気になりません。30 近く並ぶと、毎日使う案件やタスクと、年に何回も開かない設定の画面が、同じ大きさで並びます。

6 月 24 日、私は「画面がゴチャゴチャ。詳細画面に納めたり機能別にカテゴライズするなど誰でも目的のことができるように強弱をつけて」と指示しました。進める順番も決めています。最初に、どんな機能があるかを分類と機能の木で書き出す。次に、その木をもとにメニューを組み直し、近い機能をまとめる。最後に、開発の予定表の分類も木に合わせる。メニューから直さなかったのは、分類が決まらないままメニューを並べ替えても、次に機能を足したときに同じことが起きるからです。

先に機能の木を書き、7 つの大分類に分けました

大分類 入れた機能の例
ホーム 今日の予定やお知らせをまとめた最初の画面
業務 案件、タスク、顧客、日報、商談、時間あたりの生産性の分析
人事・勤怠 従業員、勤怠の打刻、有給の申請、シフト表と月の人件費、給与明細、労働条件通知書
財務・会計 入出金の見込み、経費の精算、会計ソフトとの連携
ナレッジ・連絡 社内のメッセージ、カレンダー、規程、業務手順書、よくある質問
みんなの広場 社内の交流と、息抜きの画面
管理 ユーザーの管理、開発の予定表と要望、届いた意見の管理

木を先に書くと、新しい機能を足すときの最初の問いが「どこに置くか」になります。業務手順書(マニュアル)とよくある質問は、どちらも「仕事のやり方を調べる」ための機能なので、同じ「ナレッジ・連絡」に入れました。

毎日使うもの・ときどき使うもの・たまに使うものの 3 段で、強弱を付けました

使う頻度で分けたメニューの強弱

毎日使う(上に、目立たせる)

  • ホーム
  • タスク
  • 案件
  • 日報
  • カレンダー
  • 社内のメッセージ
  • 勤怠の打刻

週に何度か・必要なときに使う

  • 商談
  • 経費
  • 従業員
  • シフト表
  • 規程・業務手順書
  • よくある質問

たまに使う(分類の中の一覧に入れる)

  • 勤務地や業務の種類などの一覧の設定
  • 給与明細
  • 労働条件通知書
  • 会計ソフトとの連携
  • ユーザーの管理
  • 開発の予定表

2026 年 6 月 24 日に書いた機能の木から作成

メニューは、7 つの大分類の見出しと、その下のよく使う数本のリンクだけにしました。たまに使う機能は、見出しを開いたときに出る一覧か、分類ごとの一覧の画面から入ります。この形で 6 月 25 日に本番に出しています。

機能の一覧を作ったら、完了と聞いていた機能が 1 つ作られていませんでした

機能の木と並べて、機能の一覧も作り直しました。機能ごとに 1 行で、画面の場所、テスト、作りの状況、確かめた状況、最終更新の日を並べる表です。

一覧を埋めていくと、日程調整の機能の行だけ、画面もデータもテストも見つかりませんでした。社外の方に候補の日時を出して、都合を選んでもらう機能です。AI からは、ほかの機能と一緒に「完了」と報告を受けていたものです。同じ日のうちに、テストを先に書いてから作り、本番に出しました。

AI に作らせると、報告の文は正しそうに見えます。私は、報告の文ではなく、一覧の 1 行ごとに「画面を開いて操作できたか」「テストが通ったか」を確かめる決まりにしました。機能の一覧の作り方は、用語集の機能一覧にもまとめています。

社員の意見で直したのは、機能そのものより入口でした

6 月 30 日、社内システムに届いていた社員からの意見 7 件をまとめて直しました。7 件のうち 2 件は、機能はあるのに入口が見えない、という話でした。

届いた意見 調べて分かったこと 直したこと
タスクの登録の仕方が分からない 案件の画面に、タスクを足す入口が無かった。タスクが 0 件の案件では、タスクの欄ごと出ていなかった 案件の画面に「タスクを追加」のボタンを置き、0 件のときも案内を出した
どうやって始めるのか分かりにくい(息抜きの画面) 大きなボタンが先に目に入るが、押しても動かない。始めるのは別の小さなボタンだった ボタンを 1 つにまとめ、押すと始まる形にした

タスクの件は、作った側では気づきにくい抜けです。作る人は、タスクの画面から登録できることを知っています。案件の画面から来た社員には、0 件のときに欄ごと消えていたので、タスクを持てること自体が見えていませんでした。

住所の欄を分けたのは、都道府県で数えられなかったからです

同じ 6 月 30 日に、取引先と担当者の住所の欄も作り直しました。住所が 1 つの欄に入っていたので、都道府県で絞り込むことも、都道府県ごとに数えることもできませんでした。郵便番号から住所を補う仕組みも無く、手で打つ手間がかかっていました。

郵便番号と都道府県を別の欄にし、すでに入っていた住所からは都道府県を取り出して埋めています。郵便番号を入れると住所が補われるようにもしました。あとで数えたい項目は、ほかの文字と同じ欄に混ぜない。業務の数字を見えるようにする仕事では、画面より先にこの形を決めます。

機能を足す前に確かめること

社内システムに機能を足す前に確かめること
  • 機能の木のどの大分類に入るかを決めた
  • 毎日・ときどき・たまにのどれかを決め、メニューでの置き場所を決めた
  • 機能の一覧に 1 行足し、画面の場所とテストを書いた
  • 画面を開いて操作し、テストが通ったことを確かめた
  • データが 0 件のときにも、使い始める入口が見えている
  • あとで数えたい項目が、ほかの文字と同じ欄に混ざっていない
  • 社員が意見を送れる場所があり、届いた意見を誰が直すか決めた

業務の仕組みを AI と作ると、機能はすぐに増えます。木と一覧で全体を見渡せるようにしておかないと、どこに何があるかを、作らせた私自身も答えられなくなります。社長が自分で書いた要件から作る前に確かめたことは、鋼材の在庫アプリの要件を読んだ記事に書きました。当社のAI伴走支援では、御社の業務で AI に任せる作業を毎月 1 つずつ決め、当社が設定します。

よくあるご質問

社内システムを AI で作ると、使い始めるまでにどのくらいかかりますか?
当社の場合は、2026 年 6 月 22 日に作り始め、翌日から社内で使い始めました。それまで別の道具に置いていた案件とタスクのデータを取り込んでから使い始めています。
メニューの分類は、いくつくらいがよいですか?
当社は 7 つの大分類にしました。数よりも、毎日使う機能がメニューを開いてすぐ見つかるかどうかで決めています。たまに使う機能は、分類の中の一覧の画面に入れました。
AI が「できました」と言った機能は、どう確かめていますか?
機能の一覧の 1 行ごとに、画面を開いて操作し、自動のテストが通ることを確かめています。一覧を作ったときに、完了と報告を受けていた機能が 1 つ作られていなかったと分かったためです。
社員の意見は、どうやって集めていますか?
社内システムの画面に、意見を送るボタンを置いています。届いた意見は 1 件ずつ原因を調べて直し、直したかどうかを意見ごとに記録しています。

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この記事を書いた人

小野 隆士ドットシンク株式会社 代表取締役

システム開発会社の会社員、Web 制作の個人事業主、不動産営業、Web 制作会社の役員を経て、CRM 事業を軸にドットシンク株式会社を起業。自社の営業と事務の仕事に AI を使い、そのやり方を AI研修と AI伴走支援でお客様の会社に持ち込んでいます。デジタル庁 デジタル推進委員(2024 年 7 月任命)。

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