1 日の仕事を、活動記録・作業記録・日報の 3 つの画面に入れてもらうと、同じことを何度も書くことになります。2026 年 3 月 31 日、経営ダッシュボードの前身の設計で、この 3 つを 1 つの「記録」にまとめました。要件の数は 97 件から 59 件に、入力の画面は 3 つから 1 つに減っています。
この記事では、まとめる前の設計で何が重なっていたか、まとめた「記録」の項目、日報を書かなくても上司が様子を分かる仕組みを紹介します。
3 月 29 日の設計では、営業の活動・作業の記録・日報が別々の入力でした
2 日前の 3 月 29 日にまとめた要件では、毎日の入力が 3 つに分かれていました。
| 入力 | 入れる項目 |
|---|---|
| 営業の活動 | 担当・活動日・活動の種別・顧客・案件・内容・次に対応すること |
| 作業の記録 | 作業日・担当・案件・作業の内容・始めと終わりの時刻・作業の時間・その日の調子 |
| 日報 | 本日の業務の内容・翌日の予定・課題や問題・その日の調子 |
並べると、重なりが見えます。日報の「本日の業務の内容」は、営業の活動と作業の記録に書いたことの言い直しです。その日の調子(コンディション)は、作業の記録と日報で 2 回聞いています。営業の人は活動を入れたあとに日報を書き、現場の人は作業を入れたあとに日報を書くことになります。
入力が 3 か所にあると、どれか 1 つを忘れる日が出ます。忘れた入力があると、集計の数字が合いません。
3 つを 1 つの「記録」にし、入れなくてもよい項目を増やしました
まとめる前(3 月 29 日)
- 営業の活動・作業の記録・日報の 3 つの画面
- 日報に、その日にしたことを書き直す
- その日の調子を 2 回聞く
- どれか 1 つを忘れると、集計が合わない
まとめた後(3 月 31 日)
- 「記録」の画面 1 つ
- 1 件ずつ足していくだけ
- その日の調子は、その日の最後に 1 回だけ
- その日の記録の一覧が、日報の代わりになる
経営ダッシュボードの前身の要件一覧(2026 年 3 月 29 日と 31 日)から作成
「記録」の項目は次の 7 つです。
| 項目 | 入れ方 | 必ず入れるか |
|---|---|---|
| 日時 | 記録する日時 | 必ず |
| 種別 | 電話・訪問・会議・メール・作業・その他から選ぶ | 必ず |
| 内容 | 短く書く | 必ず |
| 顧客 | 一覧から選ぶ | 任意 |
| 案件 | 一覧から選ぶ | 任意 |
| 時間 | 入れるか、作業のタイマーで計る | 任意 |
| 次にすること | 次の行動と日付 | 任意 |
必ず入れるのは、日時・種別・内容の 3 つだけです。社内の打ち合わせのように、顧客や案件に結び付かない仕事もあります。全部の欄を必ず入れる形にすると、入れにくい仕事が記録されなくなります。
種別を選べば、営業の活動の数と作業の時間に自動で分かれます
まとめたあとも、営業の活動の数と作業の時間は別々に数えます。分けるのは入力する人ではなく、仕組みの側です。
- 種別が電話・訪問・会議・メールの記録は、営業の活動として数える
- 種別が作業の記録は、作業の時間として数える
種別を選択肢にしたのは、ここで数えるためです。自由に書く欄から「訪問」を数えようとすると、「訪問」「客先」「打ち合わせ(先方)」と書き方が分かれ、数が合いません。目標の手前で毎日追う数字(KPI)は、選択肢から数えられる形にしておきます。
作業の時間は、タイマーで計ることもできます。作業を始めるときに押し、終えたら止めると、計った時間がそのまま記録に入ります。作業の時間を記録することを、用語集では作業時間の記録と呼んでいます。
日報は、その日の記録の一覧で代わりにし、記録が無い日を知らせます
まとめた設計では、日報という入力そのものを無くしました。その日に入れた記録を時刻の順に並べると、それが日報になります。上司は、その一覧を見れば、誰がいつ何をしたかが分かります。
日報を出したかどうかを確かめる代わりに、記録が 1 件も無い日を、仕組みが自動で見つけて知らせます。日報の「未提出」を追いかけるより、記録が無い日を知らせる方が、入れる人の手間は少なくなります。
その日の調子(5 段階)は、その日の最後に記録を入れたときに 1 回だけ聞きます。日報で毎日の様子を書いてもらう代わりの、軽い問いかけです。日報の一般的な役割は、用語集の日報にまとめています。
要件は 97 件から 59 件に減り、外したものも決めました
- 書き直す前の要件
- 97件 機能 82 件・機能以外 15 件
- 書き直した後の要件
- 59件 機能 54 件・機能以外 5 件
- 毎日の入力の画面
- 1画面 書き直す前は 3 画面
- その日の調子を聞く回数
- 1回 書き直す前は 1 日 2 回
出所: 経営ダッシュボードの前身の要件一覧(2026 年 3 月 31 日)
要件の数が減った主な理由は、3 つの入力をまとめたことです。それぞれに付いていた登録・一覧・集計の機能が、1 つで済むようになりました。あわせて、次の 2 つは最初の範囲から外し、将来の検討に回しました。
- 案件ごとの工程を横の帯で見せる表示
- 入力を 2 段に分けて、少しずつ入れてもらう形
どちらも、あれば便利な機能です。ただ、毎日の入力が続くかどうかの方が先です。最初の範囲を小さくし、入力が根づいてから足す順番にしました。営業の活動の記録の一般的な意味は、用語集の営業活動の記録にまとめています。
毎日の入力を設計するときに確かめること
- 同じ出来事を、2 つ以上の画面に入れさせていない
- 必ず入れる項目を、最小限にした
- 数えたいもの(活動の数・作業の時間)を、選択肢から数えられる
- 日報は、その日の記録の一覧で代えられないかを考えた
- 入力が無い日を、仕組みが知らせる
- 同じことを 1 日に 2 回聞いていない
- 最初の範囲から外す機能を決めた
入力の項目を減らすと、集計で困るのではと心配されることがあります。数えたいものを選択肢にしておけば、入力が少なくても集計はできます。当社の経営ダッシュボードは、この考え方を引き継ぎ、現場の方の入力を 1 回 3 分以内で終わる項目に絞っています。



