案件の振り返りと「止まっている」の報告は、聞く数を絞ると集まります。書く欄がたくさん並んだ用紙では、忙しい時期ほど後回しになり、結局書かれません。
経営ダッシュボードの進行管理は、案件と作業の進み具合を集める商品です。2026 年 5 月 5 日、この商品の入力のチャットの流れを 1 つずつ書き出しました。この記事では、そのうち案件の振り返りと、止まっている作業の報告の 2 つを紹介します。経営ダッシュボードは当社が開発したクラウドサービスで、社外の会社に導入した事例はまだありません。
チャットの流れには、4〜7 問・最後に確認・自由に書くのは最後の手段、の決まりを置きました
進行管理には、8 つのチャットの流れがあります。案件の登録・案件の編集・進捗の記録・進捗の報告・工数の記録・問題の報告・納品の確認・案件の振り返りです。どの流れにも、次の決まりを置きました。
| 決まり | 中身 |
|---|---|
| 問いの数 | 1 つの流れは 4〜7 問まで |
| 答え方 | できるだけ選択肢で答える。自由に書く欄は最後の手段 |
| 数字の答え | よく使う値をボタンで出す(工数なら 0.5・1・2・4・8 時間) |
| 最後の 1 問 | 入れた内容を見せて、確かめてから登録する |
4〜7 問に収めるのは、1 回の入力を短く終えるためです。収まらないときは、流れを 2 つに分けるか、問いを削ります。入力の入口をチャットにする考え方は、用語集のチャット入力にまとめています。
案件の振り返りは 5 問にし、自由に書くのは 3 つだけにしました
- 良かった点自由に書く(必ず)
- 改善できる点自由に書く(必ず)
- トラブルの有無「なし」か「あり」を選ぶ(必ず)
- 次に生かす工夫自由に書く(書かなくてもよい)
- 全体の満足度★1〜★5 から選ぶ(必ず)
2026 年 5 月 5 日に書き出したチャットの流れから作成。最後に入れた内容の確認がある
自由に書く欄は、良かった点・改善できる点・次に生かす工夫の 3 つだけです。ほかは選ぶ形にしました。次に生かす工夫は、書かなくても登録できます。毎回書けることがあるとは限らないので、必ずにすると、とりあえず何か書くことになります。
トラブルの有無と満足度を選ぶ形にしたのは、案件どうしで比べるためです。自由に書いた文章は、読めば分かりますが、数えられません。トラブルが「あり」の案件がどの時期に多いか、満足度の低い案件に共通することは何かは、選ぶ形の答えがあって初めて見えます。
次の段階では、トラブルが「あり」の振り返りを、改善することの一覧に自動で入れる形を考えています。終わった案件を振り返る考え方は、用語集の振り返りにまとめました。
止まっている作業の報告は 3 問にし、出したら担当と上長に知らせます
止まっている作業は、早く知らせてもらうほど手を打てます。そこで、報告をできるだけ軽くしました。
| 問い | 答え方 |
|---|---|
| 止まっている作業はどれか | 終わっていない作業の一覧から選ぶ |
| 何待ちか | 誰を待っているか・何を待っているかを、具体的に書く |
| 解決の見込みの日 | 日付を選ぶ(分からなければ空けてよい。選ぶなら今日以降) |
報告を出すと、その作業の状態が「止まっている」に変わり、止まった理由と日時が記録されます。同時に、担当と上長に知らせが届きます。
「何待ちか」だけは、自由に書く欄にしました。待っている相手や物は案件ごとに違い、選択肢にすると肝心のことが抜けるからです。「誰待ち・何待ちか具体的に」と問いに書き、「確認待ち」のような短い言葉で終わらないようにしています。止まっている作業のことを、ブロッカーとも呼びます。
止まっている作業が状態として残ると、工程の遅れを早く見つけられます
止まっている作業を、口頭やチャットの雑談で伝えるだけにしていると、記録に残りません。状態として「止まっている」を持たせると、止まっている作業の数と、止まってからの日数を数えられます。何待ちかが書いてあれば、同じ相手を待って止まっている作業が重なっていることにも気づけます。
工程の進み具合を追う仕事の考え方は、用語集の工程管理にまとめています。工場で使う場合の想定は、金属加工の工場のモデルケースに載せました。
振り返りと報告の問いを決める前に確かめること
- 1 つの流れの問いを、7 問以内に収めた
- 数えたい答え(トラブルの有無・満足度)は、選ぶ形にした
- 自由に書く欄を、本当に要るものだけにした
- 毎回は書けない欄を、書かなくてもよい欄にした
- 止まっている報告を出したら、誰に知らせるかを決めた
- 止まった理由と日時が、記録に残る
- 最後に、入れた内容を見せて確かめる
振り返りは、毎回集まってはじめて案件どうしを比べられます。当社の経営ダッシュボードの進行管理では、こうした入力の流れを、御社の項目に合わせて設定します。



