展示会やセミナーにかけた費用が見合ったかどうかは、会のあとに数字を残しておかないと、次の会を決める前に比べられません。
経営ダッシュボードのマーケティングでは、会ごとに 7 つの項目をチャットで入れ、費用を商談の予約の数で割った概算を出す設計にしました。会で集めた見込み客は、その会の記録に結び付けておきます。営業へ渡すのは、営業が優先して当たると決めたものだけで、14 日たっても渡らないものは知らせます。2026 年 4 月 22 日に、マーケティングの要件を書いた時点の設計です。経営ダッシュボードは当社が開発したクラウドサービスで、社外の会社に導入した事例はまだありません。
振り返りが口頭で終わると、次の会の判断に使えません
マーケティングの要件を書いたとき、今の困りごとの 1 つに「イベント・セミナーの振り返りが口頭で終わる」を挙げました。参加した人数も、集めた名刺の数も、商談の予約の数も記録されず、次の会に生かせない、という意味です。
もう 1 つ挙げたのが、見込み客が営業に渡るまでに、どこで止まっているかが見えないことでした。問い合わせの件数は分かっても、そのうち何件が営業に渡り、何件がそのままになっているかは追えていませんでした。
そこで、会の記録と、見込み客の受け渡しの記録を、同じ仕組みの中に置く設計にしました。
1 回の会ごとに、7 つの項目をチャットで入れます
会が終わったら、チャットで「イベントを記録」を選び、質問に答えていきます。
| 順番 | 項目 | 入れ方 |
|---|---|---|
| 1 | 会の名前 | 文字で入れる |
| 2 | 開催日 | 日付を選ぶ |
| 3 | 参加した人数 | 数字 |
| 4 | 集めた名刺の数 | 数字 |
| 5 | 商談の予約の数 | 数字 |
| 6 | 費用 | 金額 |
| 7 | 所感 | 文字で入れる |
記録が済むと、費用を商談の予約の数で割った値と、費用をその会から生まれた受注の件数で割った値を、概算として出します。会の一覧には、会ごとの費用・参加した人数・商談につながった割合を並べ、時期の順に比べられるようにしました。
- 会を記録する会の名前・開催日・人数・名刺の数・商談の予約の数・費用・所感をチャットで入れる
- 見込み客を結び付ける会で集めた見込み客を、その会の記録に結び付ける
- 概算を見る費用÷商談の予約の数と、費用÷受注の件数を出す
- 次の会を決める会ごとの数字を並べ、続ける会と見直す会を分ける
2026 年 4 月の経営ダッシュボードのマーケティングの要件から
数字の項目のほかに、所感を 1 つだけ文字で残します。数字が良かった理由や悪かった理由は、数字の欄には残らないからです。会の前に配る案内に何を書くかは、セミナーや会の案内の記事にまとめました。
会で集めた見込み客は、その会の記録に結び付けます
費用を受注の件数で割るには、その会から何件の受注が出たかを数える必要があります。数えられるように、会で集めた見込み客を、1 人ずつその会の記録に結び付ける形にしました。結び付けておけば、半年後に受注が出たときも、どの会から来た方かが分かります。
名刺から見込み客を登録すると、同じ方が別の会でも登録されることがあります。同じ方の記録をまとめる決まりは、名刺の記録が重なったときの記事にあります。メールアドレスや会社名と担当者名の組み合わせで同じ方を見つけて、まとめる候補を出す機能は、次の段階で入れる項目にしました。
見込み客は 2 段に分け、営業へ渡すかどうかは人が決めます
見込み客は、2 つの段階に分けて持ちます。
| 段階 | 意味 | 誰の判断か |
|---|---|---|
| 営業に渡せる候補 | マーケティングの活動で集め、決めた基準を満たした見込み客 | マーケティングの担当 |
| 営業が当たる見込み客 | 候補の中から、営業が優先して対応すると判断したもの | 営業の担当 |
広告の表示回数や費用のような数字は、広告の管理画面から自動で取り込みます。一方で、見込み客をどちらの段階に置くか、営業へ渡すかは、チャットで選択肢を選んで人が決めます。設計の原則に「広告データは自動、業務判断は手動」と書いたのは、この線引きのためです。
渡したら、営業の画面に顧客と案件として入ります
営業が当たると決めた見込み客は、経営ダッシュボードの営業の画面に、顧客と案件として登録されます。同時に、担当の営業にチャットで知らせが届きます。営業の側でもう一度打ち直す作業はありません。営業の画面で、目標と日々の行動をどうつなぐかは、営業の目標の記事に書きました。
営業の商品を使っていない会社でも業務が止まらないよう、見込み客の一覧を CSV で書き出せる形を、最初の版に入れることにしました。
14 日たっても営業へ渡らない見込み客を知らせます
営業に渡せる候補になってから 14 日たっても、営業が当たる段階に進まない見込み客があれば、担当に知らせます。候補のまま置かれた見込み客は、誰かが気づくまでそのままになるからです。何日で知らせるかは、管理者が設定の画面で変えられます。
見込み客の名前と連絡先は、見られる人を絞ります
見込み客の記録には、名前・メールアドレス・電話番号が入ります。見られるのは、管理者とマーケティングの担当と、担当の営業だけにしました。一覧の書き出しは管理者だけができます。事務所の大きな画面には、見込み客の数のような集計の値だけを映し、名前や連絡先は出しません。
記録を始める前に、残す項目と営業へ渡す基準を決めておきます
- 会ごとに残す項目を決めた(人数・名刺の数・商談の予約の数・費用・所感など)
- 会が終わってから何日以内に、誰が記録するかを決めた
- 会で集めた見込み客を、会の記録に結び付ける方法を決めた
- 営業に渡せる候補になる基準を、言葉で書いた
- 営業へ渡すかどうかを、誰が決めるかを決めた
- 渡らないまま何日たったら知らせるかを決めた
- 見込み客の名前と連絡先を見られる人を決めた
- 営業の仕組みを使っていないときの渡し方(CSV など)を決めた
経営ダッシュボードのマーケティングは、5 つの商品の 1 つとして選んで使えます。見込み客へのメールや点数付けまで含めて当社が運用する形は、AI顧客管理マーケティングシステム構築で扱っています。営業から使い始める場合の想定はモデルケースにあります。



