本文へ移動
  1. トップ
  2. コラム
  3. 営業の目標を、売上・商談・活動の 3 つに分けて毎日の記録とつなぐ
コラム

営業の目標を、売上・商談・活動の 3 つに分けて毎日の記録とつなぐ

この記事の要点

月の売上目標は、毎日の行動からは遠すぎて、何をすれば近づくかが見えません。経営ダッシュボードの営業の設計では、目標を売上・商談の数・活動の数の 3 つに分けました。行動を記録するたびに目標への進み具合を見せ、目標が無い人には過去の実績から目標の案を出します。日・週・月の報告書は、記録から自動で作ります。

月の売上目標だけでは、毎日の営業の動きと結び付きません。今日 1 件訪問しても、売上の数字はすぐには動かないからです。経営ダッシュボードの営業は、営業の活動と案件を集める商品です。2026 年 4 月 16 日にまとめた要件では、目標を売上・商談の数・活動の数の 3 つに分けました。

この記事では、3 つに分けた理由と、行動を記録するたびに目標が近づく見せ方、記録から報告書を作る設計を紹介します。経営ダッシュボードは当社が開発したクラウドサービスで、社外の会社に導入した事例はまだありません。

目標を立てても、日々の行動とのつながりが弱いことが課題でした

要件を書く前に、中小企業の営業で起きていることを 5 つに分けました。

  • 営業の活動が、報告を聞かないと分からない
  • 入力の多い道具は、現場で使われなくなる
  • 月の目標を立てても、日々の行動とのつながりが弱く、進み具合が分からない
  • 提案書や見積書が個人のパソコンやメールに散らばっている
  • 受注や達成が共有されず、チームの士気が続かない

3 つ目が、この記事の話です。月の目標は月末に答えが出ます。毎日の行動は、月末まで答えが出ません。そのあいだ、今日の行動が目標に近づいているのかが分からないまま、1 か月が過ぎます。

目標は、売上・商談の数・活動の数の 3 つにしました

3 月の前身と 4 月の営業の設計の、目標の分け方

3 月の前身(会社の目標)

  • 売上
  • 粗利
  • 新しい顧客の数
  • 新しい案件の数

4 月の営業の設計(営業の目標)

  • 売上
  • 商談の数
  • 活動の数(訪問・電話など)
  • 担当ごとと、チームごとに持つ

経営ダッシュボードの前身の要件(2026 年 3 月 29 日)と、営業の要件(4 月 16 日)から作成

3 つは、結果からの距離が違います。

目標 結果までの距離 毎日の行動との関係
売上 結果そのもの 今日の行動では、すぐには動かない
商談の数 売上の手前 週に何回か動く
活動の数 商談のさらに手前 今日の行動で、すぐに動く

活動の数は、担当者が今日の動きで増やせる数字です。商談の数は、活動が商談になったかを見る数字です。売上は、商談が受注になったかの結果です。3 つを並べると、どこで止まっているかが分かります。活動は多いのに商談が少なければ活動の中身を、商談は多いのに売上にならなければ提案の中身を見直します。

3 月の前身の設計では、目標は会社の単位で、売上・粗利・新しい顧客・新しい案件の 4 つでした。4 月の営業の設計では、担当者が自分の動きで動かせる数字を入れることを優先しました。営業の目標の立て方は、用語集の営業目標にまとめています。

行動を記録するたびに、目標への進み具合を見せます

担当者が訪問や電話を記録すると、そのたびに、目標の達成率がどれだけ進んだかを画面に出します。個人とチームの達成率は、横の棒で見せます。

目標の手前の数字(KPI)を、記録した直後に動かして見せるのは、今日の行動が目標にどう効いたかを、その場で分かるようにするためです。月末まで待たずに、自分の行動と目標のつながりが見えます。

記録を続けてもらうための楽しさの仕掛けも、要件に入れました。

  • 行動を記録すると点(経験値)がたまり、たまるとレベルが上がる
  • 続けて記録した日数を出す。途切れると 0 に戻る
  • 受注が決まると、全員の画面と事務所の大きな画面に知らせを出す
  • 知らせに「いいね」を付けられる。いいねで点が付くのは、1 日に 1 人から 3 までにした

上限を付けておくと、点を集めるためだけのいいねは増えにくくなります。こうした仕掛けをゲーミフィケーションと呼びます。

目標が無い人には、過去の実績から AI が目標の案を出します

月の目標を、全員が自分で立てられるとは限りません。目標が決まっていない人には、過去の実績をもとに AI が目標の案を出す設計にしました。行動の計画が無い人には、次の行動の案を出します。

案は案です。そのまま使うか、直して使うかは、人が決めます。目標そのものは、管理者が設定の画面で月ごとに登録します。

日・週・月の報告書は、記録から自動で作ります

報告書 中身 届ける相手
日次 その日の行動の記録、商談の進み具合、目標の達成の状況 担当者
週次 1 週間の営業の活動のまとめ、商談の動き、目標の進み具合 担当者とマネージャー
月次 月の営業の実績、目標の達成度、数字の動き、チームどうしの比べ 全員

報告書を書くために、担当者が記録をまとめ直す必要はありません。毎日の記録から、AI が集計して作ります。週の営業会議の資料を Excel で貼り合わせる作業を、記録から届く報告書に置き換えるのが狙いです。法人向けのサービス会社で使う場合の想定は、モデルケースに載せています。

営業の目標を決める前に確かめること

営業の目標を決める前に確かめること
  • 結果の目標(売上)と、その手前の目標(商談・活動)を分けた
  • 担当者が、今日の動きで増やせる数字を目標に入れた
  • 記録した直後に、目標への進み具合が見える
  • 目標を個人とチームの両方で持った
  • 目標が無い人への案の出し方を決めた
  • 報告書を、記録から作れる形にした
  • 役割ごとに、見られる範囲を決めた

当社の経営ダッシュボードでは、営業の目標と記録を 1 画面に集める商品を用意しています。案件の段階ごとの分布の考え方は、用語集の営業パイプラインにまとめています。

よくあるご質問

活動の数を目標にすると、数だけ稼ぐ人が出ませんか?
そのおそれはあります。だから活動の数だけでなく、商談の数と売上も並べて見ます。活動が多いのに商談が増えない人がいれば、活動の中身を一緒に見直すきっかけになります。
目標は誰が決めるのですか?
月ごとの目標は、管理者が設定の画面で決めます。目標が決まっていない人には、過去の実績をもとに AI が目標の案を出す設計にしました。案をそのまま使うかは、人が決めます。
週の営業会議の資料は、作らなくてよくなりますか?
この設計では、1 週間の営業の活動のまとめ、商談の動き、目標の進み具合を、記録から自動で集めた報告書にして届けます。会議では、その報告書を元に話す形を目指しています。
個人の成績を、全員に見せるのですか?
役割で見られる範囲を分けます。担当者は自分の目標、マネージャーはチームの目標と実績、管理者はすべてを見られる設計です。

関連事例

この記事を書いた人

小野 隆士ドットシンク株式会社 代表取締役

システム開発会社の会社員、Web 制作の個人事業主、不動産営業、Web 制作会社の役員を経て、CRM 事業を軸にドットシンク株式会社を起業。自社の営業と事務の仕事に AI を使い、そのやり方を AI研修と AI伴走支援でお客様の会社に持ち込んでいます。デジタル庁 デジタル推進委員(2024 年 7 月任命)。

代表のプロフィールを読む