価格や名前を変えたら、変えた資料だけでなく、全部の資料から古い値を検索で探します。1 か所を直しただけでは、ほかの資料に古い値が残り、お客様に違う数字を伝えることになります。
2026 年 3 月 15 日、経営ダッシュボードの前身の仕様を決め直したあとで、関係する資料を点検しました。9 つのフォルダ・約 50 のファイルを調べると、直すべき食い違いが 12 件ありました。この記事では、点検の手順と、見つかった食い違い、わざと直さなかった言葉を紹介します。
決め直した値を 1 枚の表にし、それを基準に点検しました
点検の最初に、決め直した値を 1 枚の表にしました。価格、契約の単位、画面の分類の名前、製品の名前、使う制度の名前などです。この表が、正しい値の基準になります。
基準の表が無いまま点検すると、資料どうしの食い違いを見つけても、どちらが正しいかで迷います。正しい値を決める 1 か所を、用語集では正本と呼んでいます。
古い値の言葉で全文を検索し、見つかったものを 1 件ずつ目で確かめました
- 基準を決める決め直した値を 1 枚の表にする
- 範囲を決める点検するフォルダと、点検しない資料(議事録・参考資料)を決める
- 検索する変える前の値の言葉で、全部のファイルを全文で検索する
- 目で確かめる見つかったものを 1 件ずつ開き、直すか残すかを決める
- 重さで分けるお客様に出る資料か、社内の資料かで、直す順番を決める
2026 年 3 月 15 日の点検の進め方から作成
検索だけでは足りません。同じ数字でも、古い価格のこともあれば、別の意味の金額のこともあります。検索で見つけたものは、1 件ずつ開いて、前後の文を読んでから直すかを決めました。
点検の範囲からは、議事録と参考資料を外しました。議事録は、その日に何を話したかの記録です。あとから値を書き換えると、当時なぜそう決めたかが追えなくなります。外から取り寄せた参考資料も、こちらで書き換えるものではありません。
見つかった食い違いは、お客様に出る資料から直しました
| 重さ | 件数 | 主な中身 |
|---|---|---|
| 重大 | 5 | お客様に出る資料と、正式な仕様書の食い違い |
| 中 | 7 | 社内の技術の資料と分析の資料の食い違い |
| 注意 | 3 | すぐには困らないが、そろえておきたいもの |
| 食い違いなし | 約 35 ファイル | ― |
重大とした 5 件には、たとえば次のものがありました。
- 営業の資料にある、お客様からの反論への答え方の例に、古い価格が残っていた。このまま使うと、営業の担当が今の価格と違う金額を口にすることになる
- よくある質問の答えで、制度の上限の金額と、対象になる費用の金額を取り違えていた
- 正式な仕様書に、使う制度の古い名前と、使う道具の古い契約の名前が残っていた。仕様書はほかの資料の元になるので、影響が大きい
直す順番は、お客様に出る資料と、ほかの資料の元になる仕様書を先にしました。社内の分析の資料は、その次です。
古い版のファイルには、最新版の場所を書いておきます
中の 7 件の中には、古い版のファイルの中身が古い価格のままだった、というものがありました。最新版はすでに直してありましたが、古い版のファイルも同じ場所に残っていたので、誤って開くおそれがあります。
古い版を消さずに残すなら、ファイルの最初に「この版は古い。最新版は〇〇」と書いておく直し方があります。点検の報告でも、この書き添えを直し方の 1 つに挙げています。資料の版を管理して、いつも最新版を使えるようにすることを、文書管理と呼びます。誰がいつ何を直したかを残す考え方は、変更履歴にまとめました。
古い名前を、わざと残したところもあります
すべての古い値を直すわけではありません。検索広告の言葉に使っていた古い制度の名前は、残してよいと判断しました。お客様が、まだ古い名前で検索することを見込んで使っているからです。
直すか残すかは、その言葉を誰が、何のために読むかで決めます。お客様が正しい内容を知るための資料なら直します。お客様が探すときの入口の言葉なら、残すことがあります。
値を変えたときに確かめること
- 決め直した値を、基準の表にまとめた
- 点検するフォルダと、点検しない資料(議事録など)を決めた
- 変える前の値の言葉で、全部のファイルを検索した
- 見つかったものを、1 件ずつ前後を読んで確かめた
- お客様に出る資料と、ほかの資料の元になる資料から直した
- 古い版のファイルに、最新版の場所を書いた
- わざと残す言葉と、その理由を記録した
値を変えるのは一瞬ですが、その値が書かれた資料は社内のあちこちにあります。変えた日のうちに検索で探す手順を決めておくと、古い値がお客様に届く前に止められます。当社のAI伴走支援では、資料の点検のような作業を AI に任せるときも、検索で見つけたものを人が確かめる手順と一緒に設定します。数字や事実を確かめる考え方は、用語集のファクトチェックにもまとめています。



