お客様に届いた補助金の案内について聞かれたら、まず誰が出した資料かを見て、制度の公式のページで今の募集を確かめてから返事をします。案内の資料に書かれた金額や「平均」の数字を、そのまま返事に写さないためです。
取引のある研修の会社様から、メールでご相談をいただいたことがあります。届いた補助金の案内の資料を写真で 5 枚送ってくださり、ホームページを作り直すのに、この中の補助金が使えるかを知りたい、という内容です。2026 年 6 月 11 日、メールを受け取った日のうちに、返事の下書きを作りました。下書きは AI(Claude)に作らせ、送るのは私です。
最初に、資料が誰から届いたものかを確かめました
写真の資料を読むと、国や商工会議所の公式の案内ではありませんでした。補助金の申請の手伝いを仕事にしている会社の、営業の資料です。大きな上限の額と「平均」の額が目立つように書かれ、LINE に登録すると、使える補助金を短い時間で調べられる、とありました。
営業の資料だから悪い、ということではありません。ただ、資料に書かれた額は、その会社が選んで載せたものです。お客様の会社に当てはまるかは、制度の公式の情報で確かめるしかありません。
制度の名前で公式のページを探し、今の募集を確かめました
資料には、3 つの補助金の名前が並んでいました。お客様が、当てはまるかを知りたいと書いていたのは、小規模事業者持続化補助金です。
公式のページ(一次情報)を開くと、次の回(第 20 回)の公募要領が、2026 年 5 月 27 日に公開されていました。申請の受付は 2026 年 11 月 5 日から 12 月 15 日までの予定です。その前に、地域の商工会議所から受け取る書類の締め切り(12 月 4 日)もあります。採択の発表は、2027 年 3 月ごろの予定と書かれていました。
- 出どころ案内の資料が、公式の案内か、営業の資料かを見る
- 制度の名前資料に並んだ補助金の名前を、1 つずつ書き出す
- 公式のページ制度ごとに公式のページを開き、今の募集の回と時期を確かめる
- 公募要領お客様の使い方に関わる決まりを、公募要領で確かめる
- 書かないこと今の公式の一覧に無いもの、二次の情報でしか確かめられない数字は書かない
ほかの 2 つの補助金は、それぞれの制度の目的から見て、今回の使い方には合わないと判断しました。区の補助金で、以前はホームページの作成に使えたものもあったようです。ただ、区の今の助成の一覧には載っていませんでした。確かめられなかったので、返事には書いていません。
補助金の名前を公式のページで確かめるのには、理由があります。当社では以前、AI が下書きした提案書に、実在しない補助金の名前が書かれていたことがあります。それ以来、補助金の名前と時期は、公式のページと公募要領を開いて確かめてから書いています。
返事には、4 つの点を番号を付けて書きました
返事の本文は、次の順にしました。
| # | 書いたこと | ねらい |
|---|---|---|
| 1 | ホームページの費用の扱いには、制度の決まりで条件があること | 制作の費用が丸ごと補助されるという期待を、先に正す |
| 2 | 補助の割合と上限の考え方 | 案内の資料の大きな額は、条件を満たした場合の上限だと伝える |
| 3 | 次の申請の時期と、採択のあとに発注する順番 | 補助金を使うと、制作の始まりが翌年の春以降になると伝える |
| 4 | 案内の資料が営業の資料であること | 説明会や登録を急がなくてよいと伝える |
4 つ目では、申請の手伝いの会社には、着手の費用や、採択されたときの報酬がかかることが多いと書きました。地域の商工会議所でも申請の相談ができることも添えています。公募要領の注意事項にも、サービスの中身に見合わない高い料金を求める業者への注意が書かれています。どちらに相談するかは、お客様が決めることです。
3 つ目の順番が、このあとの判断の分かれ目につながります。返事には、補助金は採択と交付の決定のあとに発注した分が対象になること、先に作ってしまうと補助を受けられないことを書きました。補助金はあとから入るので、いったんは費用の全額を払う段取りになることも添えています。
判断の分かれ目を、「いつ公開したいか」に置きました
返事の後半では、決めていただくことを 1 つに絞りました。ホームページを、いつ公開したいかです。
早く公開したい
- 補助金を待たずに、制作を始める
- 補助は使わない
- 公開の時期は、制作の期間だけで決まる
費用を抑えたい
- 秋の申請に合わせて、事業の計画を準備する
- 採択と交付の決定のあと、翌年の春以降に制作を始める
- 補助は、あとから入る
補助金を使うかどうかを先に伺えば、答えは「使いたい」になります。でも、使うと公開が遅くなります。だから、公開の時期と費用のどちらを先にするかを、お客様が選べる形にしました。こうした分かれ目を、決める方(決裁者)に 1 つだけ示すと、返事を読んだあとの次の一歩が決まります。
補助金を使う前提で提案書を書くときに入れることは、補助金を使う前提の提案書の記事にまとめています。
送る前に、二次の情報でしか確かめられなかった数字を 1 つ残しました
返事には、補助の割合や上限の数字も書いています。ただ、その中に 1 つ、補助金のまとめのサイトでしか確かめられていない数字がありました。ホームページの費用にかかる上限の額です。
下書きの後ろの社内向けの欄には、送る前に公募要領で確かめ直すこと、と書きました。下書きの段階で分からないことは、分からないまま印を付けて残しておきます。AI が書いた文は、どれも同じ確かさに見えるからです。
- 誰が出した資料か(公式の案内か、手伝いの会社の営業の資料か)
- 制度の正式な名前
- 公式のページの今の募集の回と、受付の時期
- 採択の発表の予定と、発注してよい時期
- 申請するのは誰か(会社自身か)
- 手伝いを頼むなら、着手の費用と報酬
- 「急いで登録」と急がせる言葉が無いか
最後に、次の一歩をこちらから示しました
返事の締めには、当社でホームページの構成の案と概算の費用、補助金を使う場合の段取りをまとめてお見せできると書きました。そのために、オンラインで 30 分ほどの打ち合わせの日を、いくつか教えていただくようお願いしています(ネクストアクション)。
補助金の言葉の意味は、用語集の助成金・補助金にまとめています。サイトに来た方の閲覧と問い合わせを記録し、作り直したあとの効果を数字で追う仕組みは、当社のAI顧客管理マーケティングシステム構築です。



