本文へ移動
  1. トップ
  2. コラム
  3. 今の顧客管理のソフトから乗り換えるとき、最初の提案に書いた手順
コラム

今の顧客管理のソフトから乗り換えるとき、最初の提案に書いた手順

この記事の要点

顧客管理のソフトを乗り換えるときは、今のソフトの契約の更新日を期限にして、それまでに「やめられる状態」を作ります。手順は、データを取り出す、整えて移す、しばらく両方を使う、更新に合わせて解約する、の 4 つです。最初の段階では、お客様と案件と問い合わせの管理に絞ります。

顧客管理のソフトを乗り換えるときは、今のソフトの契約の更新日を期限にして、それまでに「やめられる状態」を作ります。更新すれば、次の契約の期間の費用がかかるからです。乗り換えの手順と段階は、最初の提案から書いておきます。

2026 年 6 月 11 日に、この形の提案の概要をお出ししました。ご相談は、木材の輸入と内装の建材を扱う会社様からでした。「今の顧客管理のソフトをやめて、営業が使える顧客管理が欲しい」というご相談です。今のソフトは、海外製の顧客管理のソフト(HubSpot)でした。

乗り換えは、取り出す・移す・並べて使う・解約する、の 4 つの手順です

最初の提案の概要に書いた手順は、次の 4 つです。

顧客管理のソフトを乗り換える 4 つの手順
  1. 取り出す今のソフトから、お客様・会社・商談のデータを取り出す
  2. 整えて移す重なりや古い記録を整えてから、新しい仕組みに取り込む
  3. 並べて使うしばらくは両方を使い、運用が落ち着いたことを確かめる
  4. 解約する今のソフトの契約の更新に合わせて解約する

データを移すことは、データ移行と呼ばれます。取り出せる形と範囲は、今のソフトの契約や設定で変わるので、取り出す前に確かめます。表の形で取り出せれば、CSV の形で新しい仕組みに取り込めます。

「並べて使う」期間(並行稼働)を置くのは、乗り換えの途中で、データが失われたり、仕事が止まったりしないためです。新しい仕組みで日々の仕事が回ると確かめてから、今のソフトを解約します。

最初の段階のねらいは、更新日までに「やめられる状態」を作ることです

乗り換えは、一度に全部を作りません。提案の概要では、3 つの段階に分けました。

段階 中身 ねらい
1 お客様と案件の管理、問い合わせとサンプルの依頼の管理、データの移行 今のソフトの契約の更新までに、やめられる状態を作る
2 営業の活動の記録、広告とメールマガジンの効果が分かる画面 営業が使うことと、効果が見えることを形にする
3 メールマガジンのつなぎの拡充、通販の店とのつなぎ 打ち合わせでのご要望に合わせて範囲を決める

1 段目に入れたのは、今のソフトでしていることを、新しい仕組みで続けるのに要るものだけです。営業の活動の記録や広告の効果の画面は、やめられる状態を作ったあとの 2 段目にしました。2 段目まで終えてから解約しようとすると、更新日に間に合わず、両方の費用を払う期間が延びます。

乗り換えの前に、更新日とやめたい理由を伺います

提案の概要の最後には、正式な提案の前に伺いたいことを並べました。

  1. 今のソフトの契約の中身と、更新の時期
  2. 出している広告の種類と、見えるようにしたい数字
  3. メールマガジンの配信に使っている道具
  4. 通販の店のお客様の情報の扱い
  5. お客様を管理する単位(会社ごとか、物件や案件ごとか)
  6. ご希望の時期と、予算の目安

1 つ目の更新の時期が、乗り換えの期限を決めます。5 つ目の管理の単位は、データを移すときの作りを決めます。会社ごとに管理するか、物件ごとに管理するかで、取り出したデータの並べ方が変わるからです。

もう 1 つ、提案の前に必ず伺いたいのが、今のソフトをやめたい理由です。費用なのか、営業の方が入力しないのか、機能を使いこなせないのか。理由によって、新しい仕組みで大事にすることが変わります。初回の打ち合わせで伺えなかったことと、次に伺う質問は、初回の相談の記事にまとめました。

問い合わせとサンプルの依頼は、送ったあとの連絡まで 1 つの流れにしました

この会社様には、サンプルの依頼や資料の請求の問い合わせが日々届いていました。提案の概要では、Web のフォームや電話から届く問い合わせを 1 か所に集める形にしました。「受付、サンプルや資料の発送、その後のご連絡」を、段階で管理します。

乗り換えの 1 段目にこれを入れたのは、今の業務を止めずに移すためです。問い合わせの記録が新しい仕組みに移っていなければ、今のソフトはやめられません。

安全の面では、ログイン、社員ごとの権限、通信の暗号化、定期的な控えの保存を書きました。補助金を使える可能性にも触れましたが、対象や時期は、最新の公募の内容を確かめてからご案内すると書いています。

新しい仕組みでは、営業の方が毎日使えることを、いちばんの条件にします

ご相談の言葉は「営業が使える顧客管理」でした。今のソフトが使われなくなった理由が入力の手間なら、乗り換えても、同じことが起きます。

提案の概要では、営業の方が使えるようにするための作りを 4 つ書きました。

営業の方が毎日使えるようにする 4 つの作り
  • 説明書を読まないと使えない機能は作らない
  • 入力は選ぶ形にし、文章を書かなくても記録が残るようにする
  • 外出先からスマートフォンで見て、記録できるようにする
  • 要る項目は画面が順に確かめ、入れ忘れが起きないようにする

商談の記録は、画面の質問に選んで答えていく形にし、外出先から 1 件 30 秒以内で入れられることを目標にしました。サンプルを送ったあと、一定の期間連絡していないお客様は、自動で知らせる形も書いています。

乗り換えは、ソフトの比べ合いより、やめ方の段取りで決まります

乗り換えの相談では、どのソフトにするかの比べ合いに目が行きがちです。けれど困りやすいのは、データの取り出し、二重の入力の期間、更新日に間に合わないこと、の方です。だから最初の提案には、乗り換えの先より先に、やめ方の手順を書きました。道具を比べる資料に「今のまま」の案も並べた例は、LINE の配信ツールと顧客管理を比べた記事にあります。

担当者ごとに分かれていた顧客の記録をまとめた例は、不動産仲介の会社様の事例にあります。問い合わせから見込み客を記録し、メールで連絡を続ける仕組みは、当社のAI顧客管理マーケティングシステム構築として用意しています。

よくあるご質問

顧客管理のソフトを乗り換えると、今のデータは消えてしまいますか?
手順を踏めば消えません。今のソフトから、お客様・会社・商談のデータを取り出し、整えてから新しい仕組みに移します。しばらくは両方を使い、運用が落ち着いてから今のソフトを解約します。
乗り換えは、いつ始めるのがよいですか?
今のソフトの契約の更新日から逆算して決めます。更新日までに、新しい仕組みで日々の仕事が回る状態を作れれば、更新せずにやめられます。当社の最初の提案でも、更新日がいつかを最初に伺う項目にしました。
新しい顧客管理でも、結局使われなくなりませんか?
そのおそれはあります。だから乗り換えの前に、今のソフトをやめたい理由を伺います。入力が面倒で使われなかったのなら、新しい仕組みでは入力の手間を減らすことを、いちばんの条件にします。

関連事例

この記事を書いた人

小野 隆士ドットシンク株式会社 代表取締役

システム開発会社の会社員、Web 制作の個人事業主、不動産営業、Web 制作会社の役員を経て、CRM 事業を軸にドットシンク株式会社を起業。自社の営業と事務の仕事に AI を使い、そのやり方を AI研修と AI伴走支援でお客様の会社に持ち込んでいます。デジタル庁 デジタル推進委員(2024 年 7 月任命)。

代表のプロフィールを読む