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コラム

システムを納めたあと、月額の支援に切り替える話で決めたこと

この記事の要点

作る仕事が終わったら、まず区切りの日を決め、それまでと、それ以降の支援の中身をお客様と合わせます。2026 年 7 月のフォークリフトの会社様とは、9 月末を区切りにしました。それまでは今の形でメールのやり取りを続け、10 月から有料の支援に移る方向です。支援のプランは、回数ではなく中身で書き直しています。

作る仕事が終わったら、まず区切りの日を決めます。そのうえで、区切りまでの支援と、区切りのあとの支援の中身と費用を、お客様と合わせます。区切りを決めないまま質問に答え続けると、どこまでが作る仕事の範囲なのかが、お客様にも当社にも分からなくなります。

2026 年 7 月、フォークリフトの販売と整備の会社様と、この話をしました。9 月末を区切りにし、それまでは今の形でメールのやり取りを続け、10 月から有料の支援に移る方向で合意しています。

作る仕事は終わっていましたが、質問は続いていました

この会社様のご依頼は、新しく入った方を社内で教えられる仕組みを作ることでした。パソコンごとに置かれていた資料は、会社の共有の場所(SharePoint)に移しました。各パソコンからは、同期して使います。その上に、資料をもとに答える教育用の社内チャットボットと、資料を探す検索のページを作っています。

作る仕事は一通り終わっていました。それでも、担当の方からの質問は続いていました。

全文を検索する機能では、つまずきもありました。標準の形では、値の張る追加の部品が要ります。そこで無料で公開されている部品で代わりを作ろうとしたところ、入れたときに検索の結果がエラーになりました。直すのに時間がかかっています。この経緯は、打ち合わせで社長にそのままお話ししています。

7 月 28 日の社内の打ち合わせで、先に 4 つ決めました

お客様にお話しする前に、社内で次の 4 つを決めました。

  1. 作る仕事は、ここで一度「検収が済んだ」と区切り、このあとは月額の支援に移る
  2. 月額の支援の中身を、文章で書き出す。プランごとの違いが回数だけにならないようにする
  3. 支援の目的を、担当の方の力が育つことに置く。保守の作業を請け負うだけにしない
  4. 資料は、詳しいことはお客様との打ち合わせで決める前提で出す

2 つ目は、手元の資料を見て決めました。そのときのプランの資料には、月に何回打ち合わせをするかしか書かれておらず、プランごとに何が違うのかが読み取れませんでした。

支援のプランは、回数ではなく中身で書き直しました

7 月 30 日にお送りした「継続支援のご提案」は、A4 で 1 枚です。最初にこれまでに作ったものを書き、次に支援の位置づけを書き、3 つのプランを表にしました。

3 つのプランの中身(7 月 30 日にお送りした資料から)

質問に答えるプラン

  • 共有の場所と教育用のチャットボットの操作についての質問に答える
  • AI の使い方の簡単な相談

相談まで入るプラン

  • 左のプランの中身
  • 担当の方が、AI を業務で使いこなすための実際の相談
  • 共有の場所の構造と、見せる範囲の設計の助言

一緒に進めるプラン(おすすめ)

  • 左のプランの中身
  • 共有の場所の構築と、資料の整理を担当の方と一緒に進める
  • 新しく入った方向けの教材を、担当の方が自分で作れるようになるための手伝い
  • 支援の時間の中で済む設定は、当社が代わりに行う

支援の位置づけは、担当の方の力が育つことを目的にした支援、と書きました。担当の方は、共有の場所の設定をご自分で進めたいというご意向でした。ただ、本来の使い方を知らないまま独自の方向に進むと、あとで運用に困ることがあります。そこで、使い方をお伝えしながら構築を手伝う、という書き方にしています。

育てたい力は 2 段に分けて書きました。担当の方が、自分で AI を業務に使えるようになること。そのうえで、新しく入った方向けの教材を、担当の方が自分で作れるようになることです。

打ち合わせでは、お客様の目的を確かめ直しました

7 月 31 日に会社へ伺い、社長と担当の方にお会いしました。

社長からは、最初のご依頼は、新しく入った方を社内で教えられる体制を作りたい、ということだったと改めて伺いました。そして、ここからが本格的な始まりだ、とも。判断の物差しは、新しく入った方への教育が社内で回るようになったかどうかです。システムを入れたこと自体ではない、と確かめ合いました。

この会社様とは、最初は別の業務のアプリを入れる話から始まりました。いくつかの回り道を経て、今の共有の場所の形に落ち着いています。区切りを付けたいという当社の考えも、この経緯と一緒にお伝えしました。

プランは、資料をもとに口頭で 3 段に分けて説明しました。メールで質問に答える形、打ち合わせで方向を決めて手を動かすところまで入る形、どんどん作り込んでいく形です。2 つ目を本命としてお勧めし、3 つ目については、今はまだ要らないのではないか、と私の考えも添えました。

9 月末を区切りにし、それまでは今の形で続けると合意しました

区切りの日は、9 月末に決まりました。

区切りまでと、区切りのあと
  1. 7 月 31 日作る仕事を振り返り、区切りの日を決める
  2. 9 月末まで担当の方が中心になって資料のフォルダを整理する。当社の技術の担当は、今までどおりメールで答える
  3. 手間が増えたら想定より手間がかかりそうなときは、技術の担当から早めに私に知らせる
  4. 10 月からさらに使いこなすための支援は、有料の支援に移る

この部分の議事録には、直したところがあります。議事録は、打ち合わせの録音から AI が作りました。その議事録と、私が直後に当社の技術の担当へ送ったメールとで、有料に移る時期の書き方が食い違っていました。議事録は、私のメールを正として直しています。録音から作った議事録は、決まった日付や金額ほど、その場にいた人の記録と照らします。

資料に書いたプランの金額と、打ち合わせで口頭でお話しした金額にも、食い違いが残りました。プランの名前と金額の対応は、次の打ち合わせまでに資料の側でそろえることにしています。その日のお礼のメールの下書きでも、10 月からの金額には触れないようにしました。

区切りまでの資料の整理も、進め方を決めておきました

区切りまでの 2 か月は、担当の方が資料のフォルダを整理する期間です。打ち合わせでは、その進め方も話しました。

  • 同じ資料が、2018 年と 2025 年のように年度をまたいでいくつも置かれていた。大きなまとまりで、よく使うものから整理する
  • 今使っているかどうか分からないファイルは、いったん保留にして、あとで決める
  • フォルダの分け方は、部門ごとに分けるか、誰にどこまで見せるかと結び付いている。整理しながら、会社としてのありたい形を言葉にしていく
  • 表計算のファイルに画像で貼られている資料は、AI が読めるように、先に文字にしておく

AI は、会社で契約している Microsoft のライセンスの中で使える Copilot を先に使う方針にしました。ChatGPT を使う場合は、会話を学習に使わせない設定をご案内し、お客様の情報を入れるときの注意もお伝えしています。

次の相談の種は、区切りの話の中にありました

打ち合わせの終わりには、Web からの問い合わせを一覧にできていない、という話も出ました。届いた問い合わせを、まだ一覧やデータベースにまとめられていないとのことです。これは今後の相談のテーマとして共有しました。

区切りを付けて振り返る打ち合わせでは、次に困っていることも出てきます。この会社様の下調べの記録は、商談の前の下調べの記事に書きました。月額の支援で、AI に任せる作業を毎月 1 つずつ増やしていく形は、当社の AI伴走支援と同じです。最初の 1 か月の進め方は、AI伴走支援の最初の 1 か月の記事にあります。

よくあるご質問

納品のあとの質問には、どこまで無料で答えてもらえますか?
この会社様とは、区切りの 9 月末までは、今の形のメールでのやり取りを続けます。10 月からは、有料の支援に移る方向で合意しました。どこまでを作る仕事に含めるかはお客様ごとに違うので、区切りの日を決めて、お互いに分かる形にしておきます。
月額の支援のプランは、回数で選ぶのですか?
回数だけでは中身の違いが分からないので、プランごとに、何を手伝うかを 1 行で書いています。この会社様には、3 つのプランをお見せしました。質問に答えるプラン、AI の使い方の相談まで入るプラン、構築を一緒に進めるプランです。
作ってもらうのと、自分で作れるようになるのと、どちらがよいですか?
お客様のご意向で決めます。この会社様では、担当の方がご自分で設定を進めたいというご意向でした。そこで、支援の目的を、担当の方が自分で作れるようになることに置きました。
社内の資料を AI に読ませる前に、何をしておけばよいですか?
同じ資料が年度をまたいでいくつも置かれていないかを確かめ、よく使う大きなまとまりから整理します。表計算のファイルに画像で貼られた資料は、AI が読めるように文字にしておきます。

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この記事を書いた人

小野 隆士ドットシンク株式会社 代表取締役

システム開発会社の会社員、Web 制作の個人事業主、不動産営業、Web 制作会社の役員を経て、CRM 事業を軸にドットシンク株式会社を起業。自社の営業と事務の仕事に AI を使い、そのやり方を AI研修と AI伴走支援でお客様の会社に持ち込んでいます。デジタル庁 デジタル推進委員(2024 年 7 月任命)。

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