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コラム

贈り物の注文を、翌年の声かけにつなげる記録の分け方

この記事の要点

贈り物の注文を次の注文につなげるには、贈り主と届け先を分け、用途と日付を記録します。去年の同じ時期に注文をくださった会社の一覧ができれば、声をかける相手を忘れません。まず電話とネットの注文を 1 つの台帳にまとめることから始め、声かけの一覧はその記録がたまってから作ります。

贈り物の注文を、翌年の注文につなげるには、注文の記録の分け方を変えます。贈り主と届け先を分け、何のお祝いか(用途)と届けた日を残します。そうすれば、「去年の今ごろ、開店祝いを贈ってくださった会社」を一覧にでき、声をかける相手を忘れません。

2026 年 6 月 19 日に、名古屋で花の贈り物を扱う店に向けて、注文の管理の提案を書きました。店には売り場と、ネットのショップがあります。主な品物は胡蝶蘭で、開店祝い・就任祝い・移転祝いなどのお祝いと、お供えの注文を受けています。この記事は、その提案で考えたことのうち、次の注文につなげる部分をまとめたものです。提案の前提には、公開されているサイトから推し量った所も含まれていて、店の方に伺って確かめる予定の段階でした。

注文は、電話とネットの 2 つの入口から入ってきます

入口 受けるときに伺うこと 記録の置き場所(提案の前に推し量ったもの)
電話 用途、立て札の文言、届け先、届ける日、予算 担当の方のメモや控え
ネットのショップ 品物、届け先、届ける日、支払い ネットのショップの管理画面

入口が 2 つあると、注文の記録も 2 か所に分かれます。電話の注文をネットのショップの管理画面に入れ直せば、同じ注文を 2 度書く手間がかかります。入れ直さなければ、すべての注文を並べて見る場所がありません。提案では、まず 2 つの入口の注文を 1 つの台帳にまとめることを、いちばん初めに置きました。

1 件の注文に残す項目

贈り物の注文の記録で、分けて残すもの(提案の考え方)

贈り主(注文をくださった方)

  • 会社名と部署、ご担当者のお名前
  • 連絡先
  • 立て札に入れる名義
  • 支払いの方法

届け先

  • 会社名と部署、お名前
  • 住所
  • 届ける日と時間

注文の中身

  • 用途(開店祝い・就任祝い・移転祝い・お供え など)
  • 品物と予算
  • 届けたあとの写真の報告の有無

会社からのお祝いでは、発注する会社と、花が届く会社が違います。ネットのショップの標準の項目だけでは、この 2 つを分けて残しにくいと考えました。贈り主と届け先を同じ欄に書いていると、次の年に声をかける相手が、注文をくださった会社なのか、花を受け取った会社なのかが分からなくなります。

用途も、次の注文の手がかりになります。開店祝いを贈った取引先には、翌年に開店 1 周年があります。就任祝いを贈る会社は、毎年同じ時期に人事の発表があるかもしれません。

去年の同じ時期に注文をくださった会社の一覧

提案の 3 段目には、注文の記録から「去年のこの時期に注文をくださった会社」の一覧を作る機能を置きました。

翌年の声かけまでの流れ(提案の 3 段目)
  1. 記録がたまる1 年分の注文に、贈り主・用途・届けた日が残っている
  2. 一覧を作る去年の同じ時期に注文をくださった会社を、仕組みが並べる
  3. 人が確かめる店の方が一覧を見て、声をかける会社を選ぶ
  4. ご案内を送る選んだ会社の贈り主に、ご案内を送る

一覧を作るのは仕組み、送るかどうかを決めるのは人、と分けました。取引の止まった会社や、お供えの注文をくださった会社のように、翌年に同じご案内を送らない方がよい相手もいるからです。しばらく注文の無いお客様を、用語集では休眠顧客と呼んでいます。

届け先の情報は、届けるためだけに使います

届け先の住所やお名前は、贈り主が配送のために教えてくださった情報です。届け先の方に店のご案内を送るのは避けます。個人情報保護委員会のガイドラインには、個人情報は決めた使い道(利用目的)の範囲で扱うことが書かれています。翌年の声かけは、注文をくださった贈り主に向けて行います。

贈り主に翌年のご案内を送るなら、注文を受けるときに、そのことを伝えておきます。ネットのショップなら注文の画面に、電話なら控えの用紙に書いておきます。

慶弔の注文で、抜けてはいけない確かめ事

次の注文につなげる前に、今の注文で信用を失わないことが先です。提案では、1 件ごとに次の確かめ事を、記録の中のチェックの欄にしました。

贈り物の注文ごとに確かめること(提案の 2 段目)
  • 立て札の文言と、贈り主の名義の字
  • 届け先の住所と、届ける日と時間
  • 届けたあとの写真の報告の要否
  • 受付・制作・配送・報告のどこまで進んだか

1 件でも抜けると、お客様の大事な場面を損ないます。この確かめ事が記録に残っていれば、翌年に同じ会社から注文をいただいたとき、去年の立て札の名義をそのまま確かめられます。

始める順番

提案では、次の 3 段に分けました。

段 すること
1 段目 電話とネットの注文を 1 つの台帳にまとめ、受付から報告までの進み具合を見えるようにする
2 段目 慶弔の確かめ事と、写真の報告を記録に入れる
3 段目 去年の注文から声かけの一覧を作り、贈り主の会社ごとの記録をまとめる

贈り主の会社は、年に何度も注文をくださることがあります。そのたびに担当の方の名前や部署が少しずつ違う書き方で記録されると、同じ会社が一覧に何行も並びます。会社と担当者の記録が重なったときのまとめ方は、名刺の記録が重なったときのルールの記事に書きました。

声かけの一覧は、記録が 1 年分たまってから役に立ちます。台帳をまとめる 1 段目が、そのまま 3 段目の準備になります。もう一度注文をくださるお客様を、用語集ではリピート顧客としてまとめています。注文の時期・回数・金額で並べる考え方は、RFM 分析の項目にあります。

お客様への案内のメールと顧客の記録を 1 つにまとめる仕組みは、当社のAI顧客管理マーケティングシステム構築のページにあります。顧客の記録の考え方は、用語集の CRM にもあります。

よくあるご質問

贈り主と届け先は、なぜ分けて記録するのですか?
注文をくださるのは贈り主で、品物が届くのは届け先だからです。会社からのお祝いの花なら、発注する会社と届け先の会社が違います。分けておかないと、次の年に声をかける相手が分からなくなります。
届け先の方に、うちの店の案内を送ってもよいですか?
送らない方が安全です。届け先の住所や名前は、贈り主が配送のために教えてくださった情報です。個人情報は、決めて知らせた使い道の範囲で使う決まりがあります。翌年の声かけは、注文をくださった贈り主に向けて行います。
去年注文をくださった会社の一覧は、どうやって作りますか?
注文の記録に、贈り主・用途・届けた日が入っていれば、「去年の今ごろに注文をくださった会社」を並べられます。提案では、この一覧を仕組みが自動で作り、店の方が確かめてからご案内を送る形にしました。送るかどうかは人が決めます。
小さな店でも、こうした仕組みは要りますか?
一度に全部は要りません。提案でも、最初は電話とネットの注文を 1 つの台帳にまとめるところから始め、声かけの一覧は 3 段目に置きました。記録がたまっていないうちに一覧の仕組みを作っても、並ぶ会社がありません。

出典・参考にした資料

  1. 個人情報保護委員会「個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)」

この記事を書いた人

小野 隆士ドットシンク株式会社 代表取締役

システム開発会社の会社員、Web 制作の個人事業主、不動産営業、Web 制作会社の役員を経て、CRM 事業を軸にドットシンク株式会社を起業。自社の営業と事務の仕事に AI を使い、そのやり方を AI研修と AI伴走支援でお客様の会社に持ち込んでいます。デジタル庁 デジタル推進委員(2024 年 7 月任命)。

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